生理男子【Taiga.K】 (ページ11)

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「あのね、北斗。」

「ん？」

固く結んでいた口をようやく開いた。

「実は俺、3日前から生理が来て。
おかしいよね男なのに。でも自分じゃどうする事も出来ないし、何でこうなったのかも分かんない。⋯気持ち悪いでしょ？男で生理来るって。体調悪かったのも生理痛ってやつが来たからで。重くてほんとしんどいの。
北斗には迷惑かけたくないから黙っておこうと思ってたんだけど。やっぱり引いた？」

全部話した。
北斗の顔を見るのが怖くて目を逸らす。

しばらく何も発しなかった北斗は、
俺を強く抱き締め、そして話し始めた。

「そんなの、引くわけないじゃん。なってしまったものはどうも出来ないし、大我が悪いわけじゃない。大我の身体がそんな風になったからって気持ち悪いなんて思わないよ。
むしろちゃんと話してくれて嬉しい。
俺はまだ生理について詳しいわけじゃないけど、これから勉強して大我の事ちゃんと守るから。」

北斗が話し終えたあと、一滴の涙が頬を伝った。背中に回した腕にぎゅっと力を込めて、
有難うの意味を込めて、頬に口付けをした。