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12*.隆弘side ページ12

「日高、俺、告るわ。」

日「千晃に？！それはまて！お前が告ったら俺振られるから！！まじやめて！！！」

何勘違いしてんだこいつ。

「ちげーよ。AAにだよ。」

日高の顔が、曇る。

日「…にっしま、それはやめとけ。Aちゃん、過去になんかあって、男が苦手っていってた。」

聞いたことがある。

AAに告ると、秒殺で振られるって。

でも

「もう決めたわ。」

日「待て、お前いつからAちゃんのこと好きなんだよ」

「さぁ。はじめて見た時？」

正確に言えば、興味がある、だけど。

で、さっそく呼び出そうと思ったら、転校生に学校案内してるとかでいなかったらしい。

だから、放課後、もう一度教室を訪ねた。

「Aさん」

「…はい」

遠くにいるから、すこし大きめの声で呼ぶと、(人1)さんの顔がすこしゆがむのがわかった。

千「A、あの人だよ！さっき来た人！」

日高の彼女が、かけよっていく。

「ちょっと、いいかな？」

「ごめんなさい。これから帰るので。」

拒否る彼女を、なんとか空き教室まで連れ出した。

「単刀直入にいいます。俺、Aさんのことが好きです。付き合ってください。」

彼女は顔色一つ変えない。

「ごめんなさい。」

ほんとに秒殺。

「即答かよ。」

「じゃあ、これで…」

「待って」

とっさに俺は、帰ろうとする(人1)さんを壁に押し付けてた。

「は、離してください。」

なんか、燃えてきた。

「俺、西島隆弘っていいます。」

名前をいうと、一瞬、彼女の眉が動いた。

「…絶対俺に、目が行くようにしてやるから。」

覚悟しろよ、という言葉と同時に、キスをした。