第九十三章 ページ43
鬱大先生side
ルンズェは軍事力こそほとんどないものの、その防御の堅さには定評がある
それを崩すのは俺達でも簡単ではない。
だからこういう相手のときは念入りな計画を立て、慎重に攻略していくのだ。
……いつもだったらの話だけど。
今の俺達にそんな余裕なんてないし、相手を降伏させることが目的ではないのですべての力を正面からぶつけるという強引な方法をとる。
絶対に慈悲はかけない。
「部隊に告げる。二日後には敵国へ到着。そこから隠密行動やけどその説明は向こうについてからする。とにかく遠いから今すぐ行動を開始」
俺の言葉で一斉に動き出す少数部隊。
彼らは遠距離武器の扱いを得意とした後方支援専用の俺の部隊。
ミスの多い俺とは違い決して目標物を外さない腕前の持ち主たち。
その実力はグルちゃんとゾムのお墨付き。
「もう移動可能です」
「ん、なら行こか」
十分な武器をそろえた隊員達。
グルちゃんに移動の報告をして、馬を使い移動を始めた。
・
二日後の早朝。
馬に頑張ってもらい予定よりも若干早く到着した。
昼前にはシャオちゃんやコネシマ達の部隊も到着する予定らしい。
その間に俺達は敵の裏、及び見つかりにくい最適のポイントを見つけておく。
誰よりも早く行動を命じられた彼は今どうしているだろうか。
既に敵城内に潜入しているだろう。
心配することなんて何もない。
「グルちゃん、こっちは準備整ったで」
すべてはうまくいく。
曇天空がひろがる昼下がり。
インカムより聞こえる我らが総統の声。
「全軍に告ぐ。進軍せよ」
ゾムside
敵城内の地下牢獄。
湿っぽく薄暗いいかにもな雰囲気が広がる場所を足音を響かせずに走る。
潜入が完了してからは既にセキュリティをハッキングし終えているロボロの案内で進む。
監視兵の配置場所、カメラの位置、映像の捏造。
信頼できる仲間はいつも以上にその能力を発揮させていた。
おそらくAがここに連れてこられてから一日程度。
途中に居た敵将兵から吐かせた情報ではまだ生きているとのこと。
その後のそいつはもちろん始末している。
鍵も奪った。
居場所もおおよそ把握している。
ただ、急ぐだけ。
彼女の元へ行くだけ。
そして。
無人の牢獄が続く中で、やっと見つける。
暗い中、彼女の姿を確認する。
「!!A、……＿＿」
『……ゾ、ム……?』
掠れた声で俺の名を呼ぶ彼女に対して俺は言葉を失った。
・
遅くなってすみません！！
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リノ(プロフ) - 綾波夜見（自宅パソコン）さん» コメントありがとうございます。イラつく女を書くのは個人的に楽しかったです(笑)ありがとうございます！！ (2017年9月29日 21時) (
レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
綾波夜見（自宅パソコン） - イラーナさんにものすごくイラつきました←そして、そんな女にプレゼントしている鬱先生にも← いつも楽しく読んでいます！！更新のほう、無理しない程度に頑張ってください！！応援してます！！ (2017年9月29日 18時) (レス) id: 624c95f6b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リノ | 作成日時：2017年9月6日 21時
