SEVENTEENの長女 (ページ1)

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ここは最近注目を集める事務所プレディス。

私はこれからここで練習生として過ごす。

2週間前

「もしもし、キムミニ様の携帯でお間違い無いでしょうか？」
　
非通知の番号、出てみればいかにも仕事のできる女って感じの声だ。

『はい、間違い無いです』

「こちら、プレディスエンターテイメントでございます。是非キムミニ様に所属して頂きたく、お電話させて頂きました」

プレディス？ちょっと話が見えないんだけど。

『私すでに、○○エンターテイメントの練習生なんですけど、』

「はい、存じ上げております。その上で、我が社の練習生に、アイドルになって頂きたく、ご連絡させて頂いております」

電話口のお姉さんは丁寧で、新手の詐欺なのではと疑うほどに流暢な喋り方だった。

『引き抜き、ということですか？』

「はい、ご検討いただけますでしょうか？」

私は今練習生5年目で、デビューの話も無く、このまま退社してバイトでも探そうかな、と思っていたのだけど、引き抜きの話が、しかも私に来るなんて。

『考えておきます』

もう一週間後位には今の事務所を退社する事を伝えるつもりだったし、良いんだけど、なぜ私？そしてなぜ今？

「ありがとうございます。良いお返事お待ちしております、お気持ちがお決まりになりましたらこちらの電話番号にご連絡いただければ幸いです。では、失礼いたします」

プチッ

突然かかって来た電話は私のこれからの人生を大きく左右するものだった。