3話 ページ3
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これが、私とシャークんの出会い。
あれから１ヶ月、話すことは無かったが私が一方的に見つけては目で追っていた。
私の友人であり、シャークんの友人でもあった同じクラスのきりやんにこの事を話せば「へぇ」と興味無さそうに返事をされたが、そこから毎日のようにシャークんの魅力を語っていれば、今日みたいにやや気持ち悪がられるようになってしまったのである。
「てかAさぁ、そんなに好きなら話しかけなよ」
「そうなんだけどぉ…シャークん、いっつも男子に囲まれてて話しかけ辛いんだよね」
彼に行為を寄せてから１ヶ月。あれからシャークんを見つける度に観察していて気がついたのだが、彼が1人で行動している所を見たことがない。いや、あるのだろうけれど私が見ていた時はいつも周りに男子がいた。
流石の私でもその中に足を突っ込むほどのメンタルは持ち合わせていないので、今日までずっと話しかけられずにいる。
「そういうもんか」
「そういうもんなの！」
最後の1個の唐揚げを食べて言えば「食うのはや、」なんて餃子を食べながら言われた。
きりやんが昼食を終えるまでの間、シャークんに熱い視線を送っていればとんでもない事が起きた。
「や、やば。やばい、やばいやばいきりやん」
「なに、どうしたの？」
「しゃ、シャークんと、目が合って…なんか、こっちきてる……、」
どうやら熱い視線を送りすぎてしまったみたいだ。なんて冗談を言っている場合じゃない。
私と目が合うなり一緒にいた男子と話すのをやめてこっちに向かってきた。動いてる、かっこいい。
「Aさん…だったよな。俺の名前覚えてる？」
「し、シャークん…」
「お、正解。俺あれからずっとAさんと話したかったんだけどさ、中々声かけられなくて」
「ヘ、ぇあ、私も！話したいなって思ってた…！ね？きりやんっ！？」
「俺に振るなよ」
私の事、覚えててくれたんだ…。
テンパってきりやんに助けを求めれば、呆れ顔で返された。
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作者名：たなかです。 | 作成日時：2022年1月7日 5時
