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頭を抱えて絶望する僕にまた口角を上げて笑い出すお兄さん。他人事だと思って適当だよこれ。え、名前？名前か…。ずっと前に河村さんが花ちゃんにしたみたいな奴？それって結構重要なんじゃないの？名前は体を表すっていうくらいだし。
ぐるぐると色んな候補を上げては消し、上げては消し、目の前のこの子に合いそうな名前を考える。何かいい感じのものが浮かばない。こういうのはもっと時間を掛けて姓名判断とかしてからの方が絶対いいんだって。
苦し紛れにわんちゃんの方を見ると、お利口さんに座って舌を出していた。ん〜可愛い！けど何にも浮かばない！
「何かいいのあったか？」
「なぁんにも浮かばないけど可愛いからコロ！」
「コロ？」
「そ！コロ〜！」
『ばうっ！！』
「返事した！！」
ちゃんと返事をしてくれたのが嬉しくて思わず手を広げると、待ってましたとばかりにコロが飛びついてきてまたお兄さんに支えてもらった。
コロが後脚で立つとほとんど僕と変わらない大きさだったので、お兄さんにもこうちゃんにも気を付けろと怒られてしまった。なんかごめんなさい。
そのままコロは名前を気に入ってくれたみたいで、誰が呼んでもきちんと返事をしてくれてお兄さんの言う通り僕らの後ろをぴったりついて旅館にも来たし、果てや東京に帰ってからそれぞれ帰路に着くときも迷わず僕の後ろについてきた。
まぁ、他の人には見えないし特にマンションの住人に迷惑を掛けるわけでもないから助かった。今度またオフィスに連れて行ってちゃんと紹介しようと思う。
その時の須貝さんや伊沢さんの驚いた顔を想像すると、また楽しみが増えた気がする。
「コロも一緒に布団で寝る？」
『ばぁう？』
「はは、おいで〜」
『がぅ！』
僕はすっかり馴染んだコロと一緒に布団に入りながら、いつなら連れていけるかなと先の予定を確認し始めるのだった。
・ ページ24
ぐるぐると色んな候補を上げては消し、上げては消し、目の前のこの子に合いそうな名前を考える。何かいい感じのものが浮かばない。こういうのはもっと時間を掛けて姓名判断とかしてからの方が絶対いいんだって。
苦し紛れにわんちゃんの方を見ると、お利口さんに座って舌を出していた。ん〜可愛い！けど何にも浮かばない！
「何かいいのあったか？」
「なぁんにも浮かばないけど可愛いからコロ！」
「コロ？」
「そ！コロ〜！」
『ばうっ！！』
「返事した！！」
ちゃんと返事をしてくれたのが嬉しくて思わず手を広げると、待ってましたとばかりにコロが飛びついてきてまたお兄さんに支えてもらった。
コロが後脚で立つとほとんど僕と変わらない大きさだったので、お兄さんにもこうちゃんにも気を付けろと怒られてしまった。なんかごめんなさい。
そのままコロは名前を気に入ってくれたみたいで、誰が呼んでもきちんと返事をしてくれてお兄さんの言う通り僕らの後ろをぴったりついて旅館にも来たし、果てや東京に帰ってからそれぞれ帰路に着くときも迷わず僕の後ろについてきた。
まぁ、他の人には見えないし特にマンションの住人に迷惑を掛けるわけでもないから助かった。今度またオフィスに連れて行ってちゃんと紹介しようと思う。
その時の須貝さんや伊沢さんの驚いた顔を想像すると、また楽しみが増えた気がする。
「コロも一緒に布団で寝る？」
『ばぁう？』
「はは、おいで〜」
『がぅ！』
僕はすっかり馴染んだコロと一緒に布団に入りながら、いつなら連れていけるかなと先の予定を確認し始めるのだった。
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作者名：眞宮 | 作成日時：2022年9月9日 8時
