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貴女side
電車に揺られている
周りを見れば人だらけで、
受験会場に向かっているのだが、もう気持ち悪い。
ぼーっとしていると、前の男の子のリュックから何かが落ちた
『す、すみません』
周りの人に断りを入れてそれを拾う
ちらりと前の男の子を見ると、必死に本を読んで単語を呟いている
『あ、あの........！』
「ひぃ！？」
普通に声を掛けても気づかなさそうなので、肩をたたくと女子みたいな声を出された
その瞳はキョロキョロと世話しなく動いている
........面白い人
『あ、あの、携帯、落としましたよ……？』
「え！？あ、ありがとうございます！！」
自分のがないと分かったのか、土下座しそうな勢いで頭を下げられる
『だ、大丈夫ですよ。当たり前のことですし……』
前の人が物を落としたから拾っただけ。
ただ、それだけのこと。
「え、でも、あ、ありがとうございました。」
『大丈夫ですよ、気にしないで下さい』
何故か男の子の頬は紅潮しきっている
『これから受験ですか？』
もしかして、受験で緊張してるのかな
「え？なんでそれを........？」
『制服着てるじゃないですか』
「あ、確かに........」
こんな感じで大丈夫なのだろうか
『緊張してます？』
「少しだけ........
不安なことが、いっぱいあるんです」
俯いて、自信がなさそうに少しだけ苦笑いをする男の子に、なんて声をかければいいのだろうか
何も、掛けれることなんかない
初対面だし
『不安なことなんてみんなありますよ。
気にした方が負けです。
私も、不安なこと沢山あります。
でも周りに悟られないように無理してるんですよ？』
こんな当たり前のことしか言えなくてごめんなさい
「ありがとうございます」
俯いていた男の子が真っ直ぐに私を見た
大きな瞳はまだ不安そうに揺れている
........もうすぐ駅に着いてしまう
『不思議です』
『初めて会って、ただ電車で一緒になっただけなのに、こんなに話せるなんて……』
本当に不思議だ。
初対面の人にこんなに興味がわいたのも
話したのも
心配をしたのも
笑顔をむけたのも
凄く不思議で、
「僕も思いました」
何故か、嬉しい
『じゃあ、私次の駅で降りますね』
「僕はその次の駅です」
何故だか別れが惜しい
『じゃあ、受験頑張りましょう。
また会ったらよろしくお願いしますね』
最後まで手を降ってくれた彼に
笑顔が溢れた
『あ、名前........』
また、会えるだろうか？
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ユイ - 頑張ってください！面白いです！応援してます！ (2019年8月8日 17時) (
レス) id: 773293b4d7 (このIDを非表示/違反報告)
ピン - 好きです、、、無理をなさらない程度に更新頑張ってください！！ (2019年5月8日 7時) (レス) id: 9bcfcfc66f (このIDを非表示/違反報告)
木乃狐@(プロフ) - ストレートティーさん» うわあああありがとうございます！！！！！キャラの力ですね笑笑少しでも更新をはやく出来るよう頑張りたいです笑笑 (2019年4月23日 17時) (レス) id: fb2ef89ad8 (このIDを非表示/違反報告)
ストレートティー(プロフ) - 可愛い…可愛すぎる…更新…楽しみにお待ちしてます……( ﾟ∀ﾟ):∵ｸﾞﾊｯ!! (2019年4月22日 23時) (レス) id: 0d7f6ee986 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木乃狐@ | 作成日時：2019年3月30日 0時
