29.ふたりの会話 ページ29
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目が覚めるともう外は真っ暗になっていた
部屋は静かで外からも音がしないから今ここにいるのは多分私だけ
ただの疲れなのか、泣いたからなのか分からないけどなんかスッキリした
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「…お腹空いた」
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こんな時考えるのは朝ごはんのこと
最近仕事が忙しくて蔑ろにしていたけれど、やっぱり朝食は朝の始まりだからちゃんとしないとな
明日は和食にしようかな
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冷蔵庫を見るとそれなりの食料が揃ってる
智さん、多分買ってくれたんだろうなぁ
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智さん…
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ーーー…和也『いつまで店長のこと『大野さん』って言うの？』
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気づいてなかった
ここでは敬語禁止だし、名前呼びは決まっているから智さんが習慣になっていた
だけど他の人には知らない間に『大野さん』って言ってたんだなぁ
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これは多分智さんにも知らない間に傷つけていた
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静かに家を出た
パンの匂いがするから智さんがまだ仕事をしてることを確認
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…しようとした
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けど下から聞こえたのは智さんの声…だけじゃなくて、私が見たのは
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翔「こんばんわ」
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櫻井先輩がお店に入ってくるところだった
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智「何しにきたんですか？」
翔「もう一度、会わせてもらえませんか」
智「言いましたよね、お断りしたはずです」
翔「…でも」
智「手紙。あれが最後って自分で言ってたじゃないですか」
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智「Aから連絡来ると思ったんだろ？」
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そう言うと櫻井さんは鞄を置いた
膝を床につけたかと思えばゆっくりと頭を下げていった
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翔「俺が、朝永を幸せにしてあげたい」
智「…」
翔「お願いします、愛が無い結婚なら」
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翔「彼女の人生、俺にください」
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私の手は震えていた
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みぃこ(プロフ) - おおちゃんの優しさにキュンってしました☆続編とかもし考えてたら楽しみにしてます(*^^*) (2017年8月30日 10時) (
レス) id: 22f30ee0ea (このIDを非表示/違反報告)
よしみな(プロフ) - ここまで一気に読みました(*´-`)櫻井さんの一途さに、智さんの優しさに思わず泣いてしまいました。素敵なお話ありがとうございます。part2もお待ちしてますm(__)m (2017年8月7日 5時) (レス) id: c2f5b0ff4f (このIDを非表示/違反報告)
りもーとこんとろーらー。(プロフ) - yuriyuriさん» はじめまして！ですよね！今回デレデレ智なので喜んでくれて嬉しいです！ (2017年6月13日 15時) (レス) id: 12d97d0bdb (このIDを非表示/違反報告)
yuriyuri(プロフ) - 初めまして！楽しく読ませて頂いいております！智くんからあんなに愛されたら死にますね笑次回の更新楽しみにしてます！ (2017年6月10日 0時) (レス) id: dbf3d7bfb3 (このIDを非表示/違反報告)
りもーとこんとろーらー。(プロフ) - よっちゃん翔智さん» ありがとうございます！そんなこと言われちゃう私が泣いちゃう(;_;) (2017年4月13日 8時) (レス) id: 12d97d0bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りもーとこんとろーらー。
| 作成日時：2017年3月24日 21時
