05 テクニック ページ6
「な、なんで！？ ……えぇ！？」
狼狽える俺の唇を、お隣さんが指で塞いだ。
「三角割りって知ってる？」
「ハァ？」
「――あのね、窓ガラスのカギの周りを三角形に割ってそこからカギを開けることを
三角割りって言うの。空き巣が音を立てずに家に入るときに使うんだよ」
「……え、つまりそれ使って窓から……？」
「そう」
「えっなんで空き巣のテクニック知ってんの怖い」
目を凝らすと、お隣さんの荷物と思われるダンボールまで既に運ばれていた。
恐るべしお隣さん。
「ねえ、俺家事も炊事もしてあげるよ！？ だから……」
「いや俺両方できるんで」
「―――……」
この期に及んでまだ断り続ける俺。
すると、ついに痺れを切らしたのかお隣さんがため息をついた。
「……永江くん、出来ればこんなことしたくなかったんだけど……
いつまでもその調子なんだから、仕方ない」
「？」
お隣さんはそう言い放つと、一瞬で俺の背後に周り腕を締め上げてきた。
「えっ――い、痛い痛い痛い！！！ ちょっと！？」
「いいよって君が言ってくれるまでこのままだもーん」
「くっそ……」
口先では子供のようなことを言いながら、腕に掛けられる力は強い。
そこまでするか？
そんなに俺の部屋っていいのか？
……あー、もう無理。痛いんだけど。腕折れそうなんだけど。ねぇ。
「……わ、わかったから。……住めば」
負けた。
「えっ、ありがとう！ 嬉しいよ俺！」
お隣さんはぱっと腕を放すと、子犬のように笑って早速ダンボールを開け始めた。
……なんなんだよ、ほんと。
「……あ、そういえば名前言ってなかったね。望月。もちづきあると、だよ」
ダンボールから出てきたのか、てるてるぼうずのぬいぐるみを抱きしめながら
お隣さんがそう言ってきた。
もちづきあると、あると、あると……ふーん。
「―――……分かりましたよ、望月さん」
俺はげんなりしながらも、小さく笑った。
―――さて、今日も大学行くか。
「……あ、時間……」
腕時計を見ると、すでに遅刻確定の時間になっていた。
―――……やっぱこいつめんどくせえ。
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なふ子です。
やっと同棲することになりました。
ストーリーをじっくり進めていこう！がモットーなので
進みが遅いですがご容赦を。
これからもよろしくです。
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なふ子(プロフ) - たぬたぬさん» コメントありがとうございます…！ ニマニマにやにやしていただけたらもう、作者的にも最高に嬉しいです(^^) (2015年12月12日 17時) (
レス) id: 874a958ac0 (このIDを非表示/違反報告)
たぬたぬ(プロフ) - キャラたちの絡みが可愛くてニマニマしてしまいました(笑)これからも応援してます!! (2015年12月12日 13時) (レス) id: c72ede5790 (このIDを非表示/違反報告)
なふ子(プロフ) - 斬羅さん» ありがたやありがたやm(_ _)m 励みになります。斬羅さん、いつもありがとうございます！ (2015年11月16日 10時) (レス) id: 874a958ac0 (このIDを非表示/違反報告)
斬羅 - 永江君と久我くんの感じ、好きです！分かります！！久しぶりの更新、待ってました！これからも、更新、頑張ってください！ (2015年11月16日 10時) (レス) id: 8310b1f157 (このIDを非表示/違反報告)
みみ.(プロフ) - なふ子さん» 教えてくださりありがとうございます！！変換ミスって良くありますよねww (2015年9月26日 18時) (レス) id: 0c8166ee3a (このIDを非表示/違反報告)
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