17 あいつの笑顔 ページ19
これもある意味番外編かもしれない……。
久我side
―――永江幸助は笑わない。
俺は心理学部の一研究者として、そして純粋に彼の友人として、永江が笑う所を見たいと
常々思っていた。
そんな矢先に、風邪からすっかり回復し元通り昼飯を食っていた永江がぽつりと漏らす。
「……俺と映画観に行かねえ？」
「……！？」
俺は危うくラーメンを気管に吸い込みそうになった。咽返って驚愕する。
永江が？ 俺と？ 俺は映画に誘われたのか……マジでか……。
「なんだよ、俺とじゃ不満かよ」
永江はむっとして、「別にいいけど」と小声で言った。だから慌てて首を振る。
「―――なっ……何を、観に行くのかにもよる」
その質問に永江は答えなかった。
えっ、まさかのアニメとか……？ いや、俺は結構アニメ好きだけどさ。
永江が言い出すまで待つ、とラーメンを啜ると、永江の少し赤くなった様な顔が俯きがちなままぼそっとなにか呟いた。
「―――――……む、昔好きだった少女漫画が映画化するって聞いたから……！」
「……！？」
「恋愛ものだし、ひ、一人じゃ変に思われるかと思って、でも２人なら」
「……。
俺も男だぞ……」
俺がやっとのことで呟けたのはそれだけだった。
つまりは俺を道連れに、恋愛漫画が原作の映画を観たいということなのだろう。
永江彼女いないからなw←
―――いや恐ろしい。
「ごめん、嫌ならいいけど」
そう言って席を立った永江が、立ち去りざまに振り向いた。連絡頂戴、とジェスチャーした
永江の顔には「お願いだから断るなんて言わないでくれ」と書いてあるように見えた。
俺は頬を掻いた。
どうしよう。
友人の頼みなら出来るだけ付き合ってやりたいけど、少女漫画ね……。
伸びた麺をまた啜り、俺は溜息をついた。
・
その日の夜。
悩んだ末、結論を出す前に一つ聞いてみることにして俺はメッセージアプリを覗いた。
かかかっと軽快にメッセージを打って、送信。
『それって望月さん誘って観に行くのは駄目なわけ？』
―――返信が帰る前に寝てしまった俺は、朝起きてから昨日のことを思い出してスマホを手に取った。
『無理』
……永江からの返信はその二文字で済まされていた。
え、
―――――短っ！？
驚きはしたが、とりあえず無理なんだなと一応理解しておく。
仕方ない。
……俺はまたメッセージを送った。
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なふ子(プロフ) - たぬたぬさん» コメントありがとうございます…！ ニマニマにやにやしていただけたらもう、作者的にも最高に嬉しいです(^^) (2015年12月12日 17時) (
レス) id: 874a958ac0 (このIDを非表示/違反報告)
たぬたぬ(プロフ) - キャラたちの絡みが可愛くてニマニマしてしまいました(笑)これからも応援してます!! (2015年12月12日 13時) (レス) id: c72ede5790 (このIDを非表示/違反報告)
なふ子(プロフ) - 斬羅さん» ありがたやありがたやm(_ _)m 励みになります。斬羅さん、いつもありがとうございます！ (2015年11月16日 10時) (レス) id: 874a958ac0 (このIDを非表示/違反報告)
斬羅 - 永江君と久我くんの感じ、好きです！分かります！！久しぶりの更新、待ってました！これからも、更新、頑張ってください！ (2015年11月16日 10時) (レス) id: 8310b1f157 (このIDを非表示/違反報告)
みみ.(プロフ) - なふ子さん» 教えてくださりありがとうございます！！変換ミスって良くありますよねww (2015年9月26日 18時) (レス) id: 0c8166ee3a (このIDを非表示/違反報告)
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