35話 爆破 安室Side ページ39
「それは、本当ですか!?」
俺は電話越し乍、大きな声でいった。
今はポアロの裏口。多少大声を出しても大丈夫だ。
「Aさん、それは他の誰かに伝えていますか」
『いえ、たった今電子書面が届いた所で。探偵社の方々が軍警等に連絡を取っては居ますが、直ぐに伝達が行く訳では有りませんので……!』
電話越しでも解る。Aさんの声はかなり急いでいるのだ。
『差し支え無ければ、安室さんからも警察にご連絡して頂けないでしょうか。安室さんは私立探偵ですので警察関係の方々と顔見知りかと思いまして』
「わかりました、連絡しておきます」
Aさんはホッとしたように俺に礼をいった。
『では、よろしくお願いします』
「はい」
電話を切ると、俺は直ぐに違う場所へ電話を掛けた。
何度か呼び出し音が響いた後、男性の声がした。
「風見か」
『降谷さん、どうしましたか』
電話に出たのは公安__つまり俺の部下である、風見だ。
「警視庁から既に連絡は入っているかもしれないが、爆破予告が入った。爆破時刻は……今から七分後、十二時だ」
『な、七分後!?』
「爆破場所は、今村恭介が建てた“ソウ・タワー”だと予測される。然し、爆弾はかなり複雑な様だ。速く見つけて速く解除しなければ為らない」
俺は一気に話した。
「いがみ合っている暇等無い。警視庁とも連絡を取り合い、爆弾を探し出せ。指揮はお前に一任する」
『は、はい!』
俺は電話を切った。
そしてまた違う人に電話を掛ける。
呼び出し音が響く間もなく、相手は直ぐに出た。
『Aさんから話は聞いたよ』
「それなら話は速い、赤井にも連絡は行っているのか」
『うん、Aさんに頼んでおいたよ』
コナン君はいう。
『場所は“ソウ・タワー”で固まったみたいだよ』
「流石だ、特定が速いな」
俺は武装探偵社の情報網に感嘆した。
『行こう、安室さん』
それで電話は切れた。
前を見ると、コナン君が走ってきているのが見えた。
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作者名:さくら志摩 | 作成日時:2018年7月22日 23時