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…当分ここには来ねぇ…


瞳とは正反対の低い声と内容!


「え?!あ、ごめん!ごめんなさい!
そんなこと言わないで?ね?
俺に看病させて?
ちゃんと移らないようにするから」



このまま抱きしめていたら余計に怒られるから、力が抜けてる翔くんの体を急いでソファーに座らせる



「ね?
ごめんね
だからこのままいて?
今日翔くん昼までいられるでしょ?
俺は夜だけだから、翔くんが出るまで一緒にいさせて」



我ながら、弱い…
翔くんに関しては何本白旗を準備しても足りない



「…、で、心配だから
仕事終わったら、ここに戻ってきて?


ダメ…?」


ソファーに座らせた翔くんの前に、ラグに膝立ちの体勢で翔くんの瞳を見つめた


翔くんはしばらく俺から目を逸らしたまま座っていたけれど
その瞳がふっと和らいで、俺と目を合わせてくれた



「わかったよ、こっから仕事に行く
終わったらここに帰ってくる」


「翔くん!!」


嬉しくて跳び跳ねて翔くんの隣に座った


「でもな…」


また翔くんから低い声
手は俺の肩を押して拒絶のポーズ



「今日ナンかしたら


1ヶ月はぜってーここに来ないからな!


約束できるなら……許す」



最後の許すだけ、明るいトーンで…


可愛い


可愛すぎる


でも我慢だ
我慢しなければ、本当にこの人は1ヶ月やってこない


「うん!
わかった!ありがとう翔くん!」


ここも抱きしめたかったけど、ぐっと我慢


そしたら


「わかった」


って言って、翔くんが俺の髪をくしゃくしゃ触った


触ってはくれるの?


俺の表情を見て
翔くんは、ふははっと吹き出してから立ち上がって


「俺に制限は無いからな
触りたきゃ触る」


ふふんっとまたドヤ顔をしてバスルームに向かった



「翔くん!」


焦って名前を呼ぶ


翔くんは振り返りながらマスクを外した


「俺、風邪じゃないかもな

でも今日は触らせないから」


見惚れるような笑顔を見せて
しかも部屋着の上を脱ぎながら
バスルームに入っていった

…また煽られた


行っていいのか?やっぱり誘ってるのか?
頭の中ぐるぐるしたけれど

今日はやめておこう


うん
[今日は]ナンにもしちゃいけないんだもんね
[明日は]ナンかしていいんだよね


あ、明日っていつから?
今夜はダメ?
日付変わればいっか♪





とりあえず彼のために朝ごはんを作ろう


頬をパンパンに膨らませて喜ぶ顔を想像しながら
キッチンに向かう


バスルームで鼻歌を歌っている愛しい人のために…


〜fin〜

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作者名:りん | 作成日時:2020年4月3日 8時

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