Childhood friend。5

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ーー顕嵐side







阿部顕嵐、当時小学校4年生になったばかり。









Aが中学校に入って……

あーまたお姉さんになっていくーって

ちょっと萎えてばかりだった俺の毎日。






Aはお母さんがパリに

行ってしまったばかりで、

少しずつ俺にも岸くんにも心を閉ざしていったような

そんな気がしていたんだ。






そしたらある晴れた5月の日曜日。









久しぶりにAとAのお婆ちゃんと

岸くんと岸くんのお婆ちゃん、そして俺で

1番近い海へ遊びに行く事になったんだ。

ここへみんなで来るのは2回目。

まだ海には入れなかったけど、

近くの食堂で海鮮食べたり、海ではしゃいだり。

すっごく満喫した日だった。









その日、まだ日も落ちていないくらいに

岸くんと岸くんのお婆ちゃんとAが

アイス買いに行ってくるー！って。

俺とAのお婆ちゃんと二人きりになったんだ。









おば「じゃー顕嵐ちゃん。

一緒に貝殻拾いしよっか。」

顕「えー……かいがらー……」

まあ当時小4となれば当然やんちゃ小僧なわけで、

貝殻拾いなんて……と思ってた俺。




おば「綺麗なの探そうよ、顕嵐ちゃん。」

Aのお婆ちゃんは、

笑うと可愛いくて、Aと似てるなーって。

凄く安心するんだよね。






顕「かいがら探してどーすんの？？」

おば「んー、どうしよっかあー？」

なんてただの暇つぶしかよ！とか思いつつも

お婆ちゃんの貝殻探しを手伝う俺。









顕「あっ！ねえ！ばーちゃん！

これきれいだよ！」

俺が拾ったのはピンク色で傷もなく綺麗な貝殻。

おば「あら！顕嵐ちゃん綺麗ねえ！すごい！」

お婆ちゃんは褒めてくれて。

顕「これ、Aちゃんにおにあいだね！」

気づいたらそう発してたほど、

きっとAにぴったりだったんだと思う。









おば「じゃあさ、顕嵐ちゃん。

これプレゼントしようか！」

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