願事レコード2.

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「え？…んー、例えば結婚してる人とか？兄妹とか？」







例えを出したあとに思った。
これ、私が悩んでることだと思われたらどうしましょう。




北「…俺は関係ないと思うけど？」

「関係ない？」

北「うん。好きになったらしょうがない。
好きになっちゃいけない人なんて居ないし、
まあその先どうするかなんてのは人次第だしね」








それから先輩は前のめりになって









北「で？どんな人好きになったの？」


って。









「なっ！？…あ、これは私の話じゃな、ひっ！？
冷たっ！！！」

北「あーあー…こぼしてるから、」



焦りすぎて
飲もうとしたミルクティーをぶちまけてしまった。

慌ててダッシュして、掃除箱から雑巾を引っ張り出した。

…良かった、本にかかったら最悪だった。





北「好きになっちゃいけない、ねえ…」

「だから！」

北「なんでそんな焦るんだよ」

「急にそんな事聞くから…！」

北「聞いちゃダメなわけ？」

「とにかく！私の話じゃないんで！」








好きな人にそんなこと聞かれたら焦るのよ。

それに案の定、勘違いされてるし。


…どんな人が好きかなんて言えるわけないんだってば。









北「まあ、相談ならいつでも乗るよ」








私の元まで来て、
ミルクティーの蓋をきゅっと閉めた先輩は
ふわっと微笑んだ。





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