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階段まで来たところで腕を掴まれた。
女の子はいない。永瀬廉だけ。





「はい?」

廉「見たよな」

「何を?」

廉「話は聞いたんか?いつからおったん」

「何も見てないし聞いてない…です」

廉「こんっの…嘘つき女」





いっいやいや、私たち初対面よ。初会話!
何で嘘つき女呼ばわりされなきゃいけないのよ。

…嘘ついたけど。







廉「まあ座れや」

「は?…」





何故かそこの階段に座らせられる。
隣に彼も座った。



そして彼は…予想外の言葉を口にした。






廉「……お前、密会してるやろ?」








え?とはてなが浮かぶ。
この人は何を言ってるんだろうと思ったし、
密会?…って、先輩とのこと?
いやそれを知ってるってだって、可笑しいよね。
どう考えてみても。







廉「何の話?って感じやな」

「何の話?」

廉「俺、入学手続きしたん冬休み入る前やねん」

「で…」

廉「学校ひと通り見て行ったら良いよ、言われてな」



" したらお前が密会してんの見た "




…だって。







「…別に密会じゃないし。そっちこそ密会じゃん」

廉「ああ。そうや。せやからお互い良い取引ちゃう?」

「はい?」

廉「弱味握ってるもの同士、
秘密にしとこって言うてんの」







…何こいつ。私別にむやみにそんな人に話さないし。
ていうか、
それじゃあ私が本当に密会してるみたいじゃない。







「私、見てないし聞いてないって言ったよね?
ならそういう事にしておけば良いんじゃないの?」

廉「じゃあバレてもええんやな」

「は…」

廉「あの図書室、ほとんどの生徒は使わないどころか
あることすら知らないって先生言うてたで?
そんな所で会ってるっつーことは、隠してるんやろ?
今やって放課後のこの時間、」






隠してる……と言ったらまあ確かにこいつの言う通りだ。
バレたらきっと、私たちの居場所無くなるかも。
それって、私たちの時間が無くなるのと同じ。




「…分かった」




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ちゃん(プロフ) - 【パスワードに関しまして】続編へはパスワード設定がされています。ちゃんのプロフィールからメッセージを送ってください。個別での対応になります。ご了承ください。 (2020年3月18日 0時) (レス) id: d4966cdef5 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - いつも楽しくお話読ませていただいてます!jigsaw puzzleのパスワード教えていただきたいです! (2020年3月17日 22時) (レス) id: aa1a06e69d (このIDを非表示/違反報告)
yumero1215(プロフ) - いつもお話楽しく読ませていただいてます!jigsaw puzzle のパスワードを教えていただきたいです!これからも更新楽しみに待っています! (2020年3月14日 23時) (レス) id: 777ad33da3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃん(プロフ) - ゆゆさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします* (2020年1月24日 0時) (レス) id: d4966cdef5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - この作品凄く好きです(;;)続き楽しみにしてます! (2020年1月15日 8時) (レス) id: d4afa85270 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃん | 作成日時:2018年7月29日 0時

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