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美「Aもう帰れるー？」
「………」
美「聞いてんの？って、それ！
さっき北斗が買ってたやつじゃん。
何で俺にはなんも差し入れないわけ！？」
バイト中結構ぼーっとしてた。
みゅう先輩がべらべら喋っていたのとか、
ほとんど右から左へと流れていくみたいで
全然聞いてなかったし…
美「カイロひとつちょーだい！」
「だっ、だめ！！」
美「うわ、やっと反応した」
「……みゅう先輩うるさいなあ」
美「ええ！？何！？カイロひとつくらい良くない？」
「良くないの！！！」
北斗先輩に貰ったんだもん。誰にもあげない。
美「ケチ！！…で？帰れんの？」
「……やっぱひとりで帰れるよ？」
今日みゅう先輩と帰ったら、
またなんか色々言ってきそうで怖いんだもん。
美「はいそれだめ。家まで送るって約束でしょ」
「別に顕嵐の言うこと守んなくても」
美「こういう時は甘えて送られればいーの！
俺まあ原付だけど」
「知ってる…」
結局みゅう先輩は、原付を押して歩く羽目に。
絶対面倒だろうに。少し歩けば分かれ道になるし、
遠回りでしょ。
美「でさー？もう本当それが面白くって！」
「………」
あーやっぱりだめだ。
もうぼーっとしすぎて人の話全然聞けないや。
美「Aさーん」
「え、」
美「え、じゃないし。北斗の事考えてんの？」
「な、っ！？」
美「ビンゴ？」
みゅう先輩は、本当分かりやすいなーって
私の顔を見て笑った。
別に表情に出してるつもりは無いんだけどなあ、
美「スミレさんの事、嫌だった？」
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作者名：ちゃん
| 作成日時：2018年5月11日 23時
