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バイトには顕嵐の自転車のお陰でなんとか間に合った。
顕嵐が後で自転車取りに来ると言っていたから、
鍵はポケットに。
ハーゲンダッツは買っといて冷凍庫に入れた。
美「あ、A？ちょっとこの脚立抑えててくれる？」
「みゅう先輩何してるの？」
美「飾り付けしてって。店長がさー」
100均で買ったモールやらで店内を飾り付けするらしい。
毎年やっているみたいで使い回しているんだって。
美「明日から3日間大変だよね。
俺なんて土日昼からバイト入れちゃった…」
「うわあ。彼女居ないって言ってるよーなもんだ！笑」
美「いや彼氏居ない奴に言われたくないよ！？」
どっちもどっち。底辺の争いというやつ。笑
美「あ。顕嵐来たけど？」
脚立からお店の外を見たみゅう先輩がそう言って、
私もそっちに目を向けると歩いて来た顕嵐が見えた。
だから急いで冷凍庫に行って、また元の場所へ戻る。
顕「あーお店あったかい…」
外が寒かったのか両手をさする顕嵐が居て、謝った。
「本当ごめん、寒かったよね…」
顕「ほーんと。風邪引きそう」
美「なのにハーゲンダッツって…」
顕「え。まじで奢ってくれたの？」
「当たり前じゃん！私のせいだし」
顕「冗談だったのに。笑」
けど買ったから、と袋に入れて渡すと
風呂上がりに食べる。ありがとう、って
顕嵐は嬉しそうに受け取った。
顕「てか思ったんだけど、帰りどーすんの」
「え？どーするって何が？」
顕「いやチャリねーじゃん。俺の置いとく？」
「何言ってんの自転車取りに来たのに！」
顕「外暗いしお前小さいし危ないなぁと思って
そう言ってるんだけど！？」
「小さいし、って関係無くない？」
顕「本当の事じゃん」
美「イチャイチャしないでくれます？…笑」
してない！！と顕嵐と私の声が重なって、
みゅう先輩は呆れながら笑っている。
結局親より心配性な顕嵐を見て、
みゅう先輩が家まで送り届けますとか言っちゃって。
ちゃんとしてよ美勇人くん！なんて
言葉を吐いて顕嵐は帰って行った。
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作者名：ちゃん
| 作成日時：2018年5月11日 23時
