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怜「ま、Aに顕嵐の事話す事はあっても、
聞いたりしてなかったしね…」
藤「…ていうか、顕嵐先輩が女の人といるなんて意外」
「……2年も経てば、人も変わるのかも」
誰よりもモテるくせに、女の子に素っ気なくて、
名前すら覚えられなくて。
それなのに…ね。
怜「………2年じゃ、変わらないよ、人は」
怜央は真剣な顔で、静かにそんな事を呟いた。
怜「顕嵐は、変わったように見せてるだけ。
本当はAの事なんて絶対、
1ミリも忘れられてないんだよ。
それで、今の俺はこうなんだ、って。
俺は変わったんだぜ、って、
見せかけの顕嵐なんだよ。
ただずっと……強がって逃げてるだけなんだよ、」
その言葉は、顕嵐に投げかけているみたいだった。
怜「顕嵐、自分の仕事の関係の人たちと
つるむようになってさ。
それで女の子とかと遊ぶようにもなったって……
俺も耳にする事あったの。
けど顕嵐に会ってもそのまま変わらないしなって思ってた」
藤「…思ってた?」
怜「うん。けど、俺まだ学生じゃん?
大学内で顕嵐の話してる女の子達居てね、
それ盗み聞きしてたらなんか…
まあ、ふらふらしてる、ってゆーかね…」
藤「チャラ、」
「そうなんだ…」
心が、傷む。
顕嵐が変わったとしても、
変わらないままだったとしても、
私たちが今こういう状況になっているのは、
そしてそうさせているのは、
私のせいでもある。
傷付けていたんだ、私が。
そして彼が私にあの日言った、
" もう、会わない "
そう望むのならば、その方がいいんだ。
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作者名:ちゃん | 作成日時:2018年5月11日 23時