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「ふふふ〜ん〜♪」
美「…バイト中にそんな堂々と鼻歌、って」
嬉しかったなあ。
図書室行くの躊躇してたのがばかみたい。
全然北斗先輩の事、知らないけれど
これからもっと知っていきたいなあって思う。
どういう本が好きなんだろう、とか
休みの日は何してるんだろう、とか。
先輩の仕草とかクセとか何でもいいから。
美「おーい？聞いてるー？雑誌頼むー！」
「へーい！」
美「機嫌良すぎ。笑」
そんな事考えてるだけで
頼まれた仕事も楽しくこなせるのなんて……
美「てかさー？」
仕事中なのにレジから雑誌コーナーにいる私に
話しかけるみゅう先輩。
いつもこんなに暇、というわけではない。
ただ店内にお客さんが居なくなると
2人のシフトの時には絶対と言っていいほど
お互い話し出す。
「みゅう先輩なにー？」
美「Aってもしかして図書室の住人なの？」
「えっ」
美「だって北斗と勉強したーってさ？
よく考えたらあいつ、放課後図書室にしかいないし！」
言わずとも
北斗先輩イコール図書室らしい。
隠してたのに…あっさりバレた……
美「あ、けど邪魔しないから安心してー？」
「じゃ、邪魔なんて、」
美「ほら俺！放課後はダンス、その後バイトで
またダンスのハードスケジュールの日々だし？」
「ぎゃっ！？」
レジにいたはずなのにこっちまで覗きに来たみゅう先輩は
何やらニヤニヤしてて……
美「周りにもナイショなんでしょ？
なら俺のこと使ってくれていいし♡」
どういう事？と尋ねる。
すると、
放課後周りには何かしら理由つけて
隠れて図書室行ってんでしょ、と。
……そこまでバレてたなんて。
そこで誰かに聞かれた時には
口裏合わせとくよ、って。
美「それに俺がAの周りに図書室の事話したとしたら、
みんな押し寄せて来ちゃってー
北斗の居場所が無くなる。
それって俺の命が危うくなるでしょ？」
「それは大袈裟なんだけど。笑」
美「ホントに！そーなるもん。
同級生にでさえ気遣って話してないんだから！
図書室が存在してるのもバレる訳にはいかない！」
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作者名：ちゃん
| 作成日時：2018年5月11日 23時
