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「いらっしゃいませー」
結局ギリギリまで図書室にいて、
そこから自転車飛ばして直接バイト。
…あれからちゃんと勉強した。
よく分からない所があると先輩に聞いて、
その度に読んでいた本を置いて教えてくれた。
あれ、これなんだっけ、とか
一緒に考えてくれたりして。
……ちょっとね、ドキッとしたんだよね。
「え…何?顔にやけてない?」
煙草の補充をしながらみゅう先輩が、
おにぎりの前出し作業をする私を見ていた。
美「さっきっから楽しそうだよね?
なんか良い事でもあったの!?」
「べっつに〜?」
美「は!?ケチ!!!…って、あ。
そういえば!」
「そういえば??」
美「バイト前顕嵐達に会ったわ!」
「ああ…映画観に行くって言ってた」
美「ながつと後一人女の子いた!
ながつに彼女出来たのかと思ったらそうじゃなかったんだ?」
「なる予定!っていっつも言ってるけど。笑
時間の問題かなあ?」
美「てっきりそこにAも居るもんだと思ったらさあ。
顕嵐が、"あいつ勉強してる"とか言って。
珍しすぎない??」
失礼な……。笑
私だって一応テスト前に勉強するし!
…いつもは土日追い込み型だけど。
「本当に勉強したもん!」
美「へーえ?…で、そのにやけてる理由は??」
はあ嫌だなあ。そんなに顔に出てる??
みゅう先輩は、北斗先輩と友達なんだろうか。
勉強教えてもらった話、しても良いけど…
図書室の事は…。来られたら……
いや、私がそんな事言う立場じゃないんだけどなんか。
顕嵐や怜央にも言わなかったのだって、
図書室という居場所を…知られたくなかったからだ。
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作者名:ちゃん | 作成日時:2018年5月11日 23時