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ーーーーー今日はなんだか少し肌寒い。
今制服、夏服でも冬服でもどっちでも良い期間だから、
まだ夏服着ていたけど今日は冬服で行こうっと。
「あ！！！顕嵐！」
玄関を出て自転車を押していたすぐ先に、
自転車に乗る顕嵐を発見した。
私が叫んだからか、顕嵐はこっちを振り返った。
顕「早くして」
読唇術でだけど。たぶんそう言ってる。
「おはよー！」
顕「おはよ」
「今日遅刻じゃなかったんだね？」
顕「叩き起こされた」
顕嵐の元まで追いつくと、
相変わらず朝が弱いんだなあって分かる。
すっごい眠そう。笑
「そー言えば、テスト勉強してる？」
顕「は！？逆にしてないの？後4日後だけど」
「土日挟むじゃん？そこで詰め込むよね〜！」
顕「やば…」
顕嵐は、中学から同じ学校で、
高校に入ると同じクラスになった。
苗字が藍川、と阿部。出席番号1番2番なんだ。
だから、テスト期間とか出席番号順とかになると
顕嵐と並んでるの。
「Aおはよーっ！」
「Aー！？」
顕嵐と登下校したりするけど、
一緒にいるとやたらと女の子達が私に話しかけてくる。
顕嵐目当てなのは分かってはいるけど、
おはよう、と挨拶しちゃう私。
「あっ、顕嵐くんも、おはようっ」
顕「………。」
ついでなのは顕嵐じゃなく私の方なので、
女の子達の視線はすぐに顕嵐へと。
だけど顕嵐は、無言でお辞儀してすーーっとそのまま
女の子達を横切った。
「…おはようくらい、返してあげてもいいのに」
顕「怠いからああいうの」
まあ分かるけどね。
顕嵐が好きなら、直接どうぞ？ってね。
私を経由するの、言わないだけで私も怠い。
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作者名：ちゃん
| 作成日時：2018年5月11日 23時
