- Contract marriage 2 -

82. ページ34

.









-風磨 side-





しょうがねぇからAを守ってやるつもりで

顕嵐から引き離そうとしたのに

悠々と顕嵐に連れてかれた。



俺って意味無くね？

なんて思いながらも

2人が何を話すのか気になって

バレないように後を追った。









2人が居たのは

誰も居ない空き教室。

もちろんドアに耳を当てても2人の声は聞こえてこない。







風「……俺はスパイかよ」









前の方に座ってた2人に

分からないように後ろのドアの方に回って

少しドアを開けて聞く俺。









周りに人が居なくて良かった、

側から見たら完全に俺は変人だ。









他人に興味のない俺が、

なんでこんな事してんの？意味わかんねぇし。

なんて思ってはいるのに

あいつらの話に耳を傾けてる俺。









2人の話を聞いて思った事。

根本的に

あいつらの話はズレてる。

し、顕嵐は何も分かってなさすぎ……









そもそも

" 好きな奴 " と " 幼なじみ "

その区別がついてねぇな。









風「……俺が今入れる雰囲気ではねーな」









なんか言ってやろうと思ったけど

あいつらの空間に割り込めない。

さっきもほぼそんなよーなもんだったけど……









って思ってたらAが

教室から出て行った。

顕嵐は下を向いたまま、動かない。









風「……どうすんだよ、俺っ」







.

83.→←81.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す