花びら五枚 ページ6
実況引退発表をしてから数日、相変わらず俺はトレンドにいる
理由はなんだ、女絡みか、飽きたか、もっと別な理由か
色んな仮説が立てられているが、どうでも良くて、愛しの彼女の存在を知って欲しかったが、知られたことによって、彼女に危害があったら嫌だし、本人も他に紹介されるのを嫌がったから、しなかったが、さすがに同業者(仲良いメンツ)には言っておかないとだよなぁ。
そう思って、久しぶりにTop4の面々を家に呼んだ。
数時間後、家に各々やってくる。
第一声は元気そうでよかっただった
｢で、引退した元キヨさん、俺らはなぜ呼ばれたんですかね｣
｢引退とかいうからもしかしたらやつれてるんじゃって思ったけど全然じゃんキヨ〜、元気そうでなにより｣
｢ガッチさんパパじゃん、キヨくん結構元気だよ。頭以外は｣
｢ちょっとレトさん頭以外はってなに、俺の頭も元気だよ｣
ちらりとレトさんを見遣れば咳払いを一つ。
｢俺、彼女いるんだよね。その事の時間のために辞めた｣
｢｢え…？｣｣
｢……｣
レトさんは知ってるから無反応。その様子にガッチさんとうっしーはお前は知ってたのかよと、レトさんをみやり、知ってたよと頷くレトさん。
付き合った経緯と、Aとの未来を語ればいらん惚気は語るな耳が腐ると辛辣な言葉を向けられた
｢それで、そのAって一緒に暮らしてたりしてるの？｣
ガッチさんがおもむろに俺の家には不釣り合いであろう、ハートのクッションを持ち上げて呟く。
｢なんだ結局聞きたいんじゃんAのこと｣
｢いや、惚気は要らないんだけど、一緒に暮らしてたりするなら、ほら、気使わせてたりしてるかなぁって思って、挨拶もしてないし｣
ようやくAを紹介する時がきた、にやにやが止まらない。
ちょっと待っててと立ち上がり、Aが居る部屋に行き、呼ぶ
しかし、Aは出てこない。
ガチャりと扉を開ければAが居ない
慌てて部屋中を探し回っていれば、うっしー達はどうしたんだと心配してくれる
｢ごめん、多分外行ったと思うんだけど、A探してくるからゲームでもしてて｣
一言いれ、a○id○sのスニーカーを履き外に出る
ああ、気を使わせちゃったかな、Aは少し口はキツイ子だけどすごく優しい子だから。
だからって何も言わないで外出るなよっ！
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作者名：夜 | 作成日時：2021年6月16日 21時
