Yellow daffodils * ky * (ページ3)

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花びら三枚ページ3

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｢もしもし、レトさん？｣

おはようキヨくん。調子どう

｢え？なんで？調子なんて全然悪くないよ｣

ある日の昼下がり、珍しくレトさんから電話がかかってきた。
けど、レトさんの言っている意味が分からなかった。
あっけらかんとした俺の言葉にレトさんは続ける

そう、ならいいんだけど、実況は撮るん…？

｢あー、それ、なんだけどさぁ、俺、実況引退しようかなって｣

俺の言葉に電話越しにガタガタッと物音が鳴る。

｢もういい歳じゃん、俺らもさ、それにAの為に時間さきたいんだよね｣

…は？待ってよキヨくん、だってAちゃんは

｢あ、A、おはよう。ごめんレトさんA起きたから切るわ。またね｣

レトさんの止める声を無視してAの方に向き直る。
腕を広げれば、嫌そうな顔をしつつも、仕方ないなとすっぽりと埋まる彼女

｢おはよう、よく眠れた？｣

『うん、寝れた。きーくんは寝たの？目の下、隈、出来てる』

そう呟きながら俺の目の下に触れる、彼女の指は冷たくて、そういえば冷え性だったなぁ、ぼんやり思いながらその手を包んで指で軽く擦る

『あ、冷たかった？』

｢いや？俺の大好きな手だなぁって思って。まぁ若干冷たいけどね｣

照れくさそうに笑い、顔を逸らしてしまう彼女を強く抱き締める。

その身体も今日は冷たいなぁ

そりゃそうか、今日、寒いもんね