緑と赤の天才さん3 (ページ37)

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～コナン

音村彩希

彼女は公安警察なのだろうか

これはただの願いだ、ただあの緑川さんが彼女といるとき心から笑っているのを見て、とても悪い人には見えなかった

ただ謎が深すぎる、ただ

―坊やー

そう呼ぶ彼女の声はとても柔らかかった

「そのマスク、とってくれない？」

『マスク？』

今もにこにこと笑っているこれも、素ではないのだろう

「いやなんでも、」

いつもつぶっているその瞳には何が映っているのだろう

『ヒロ君！』

そんないさぎいい声が耳に響くとともに三回銃声が響いた、緑川さんが狙撃したんだとすぐに理解する

急いで眼鏡に触れて隣のビルを確認すると、肩から血を流しているやつが三人、床に寝そべって気絶している人間が数人、それと

金髪を高く一つにまとめ上げ、黒いワンピースを身に着け、オッドアイの女がいた

沖矢莉桜にそっくりな人だった

『さすが唯君、三発肩に命中だね』

が、それ以上にその発言に驚いた

今彩希さんの手元には双眼鏡も何もない、なのになぜ三発とも方に命中したというのが分かっているんだ？

「え？見えてる？裸眼で」

『うん、見えてる見えてる、私目、いいんだ』

いや、この距離で見えるのは目がいいの領域じゃないだろ、そもそもここ暗くてよく見えないだろ！

化け物か？緑川さんはなんかもう慣れてるって顔してるし

「あんま気にしないほうがいいよ、そういうやつだって思ってれば意外と怖くないから」

『それ失礼じゃない？』

そんな会話にあきれ顔をしながら再度眼鏡で隣のビルを確認する

「にしてもあれは、、、」

あの向こう側にいるのが灰原の言っていた双子の妹、宮野Aなのか？

だとしたら沖矢莉桜もとい宮野紫苑の実の妹？

でもこれは言える、あの女の人はただものじゃない

鳥のように宙をまい、次々に敵を倒している、身体能力も人並外れているし何なら銃の弾をよけている

「バケモンじゃん」

ハぁ、とため息をつくとスコープ越しに状況を見ていた緑川さんが乾いた笑みを浮かべた

「いつものことだから気にしないで」

「え？知り合い？」

「おっと」

この人、ガード弱そうに見えてくそ強いんだよな

『唯君、もうそろ帰っとこうk』

「いたぞ！ここだ！」