久々の ページ11
それから目を覚ました後はグルさんやトントンに話を聞かれたり、皆が入れ代わり立ち代わりお見舞いに来てくれたり、久々に城の中を歩き回ってみたりなどで暫くは騒がしく過ごした。
勿論激しい運動は止められていたためただ散歩するくらいしか動けなかったが、自分の足で動けるのはやはり嬉しいものだ。
しばらく経てば私の身体も完治し、いつも通りの日々に戻ったかのように見えた。
薬の方からは新しい情報は得られなかったが、解毒剤は出来たらしい。
麻痺薬、幻覚剤共に幹部は解毒剤を携帯することが義務付けられた。
訓練にも少しずつ復帰し、皆も普段通りに接してくれている。
―三名を除いては。
まぁ三人は勿論大先生とシッマとショッピくんの事なのだけれど…。
どこかしらよそよそしかったりあからさまに避けられていたり、普通に話してくれているように見えてその表情は辛そうだったり…。
話せるようになってからもちゃんともう気にしなくていいって事は伝えたのだけれど…意図せず自分の意志で仲間を傷つけた、という事実が重くのしかかっているようだった。
どうしたらまた前みたいに戻れるのかな。
何とか足がかりでも得られないかと図書室で人間関係についての本を棚から取ろうとしていたところで、ここの主の声が聞こえた。
em「おや、Aさん？今日もこちらにいらしてたんですね。一体何の本を…」
そこでエミさんの言葉が途切れて私が手を伸ばしていた先の本に視線が移る。
そのまま暫く何も言わずに伸ばした手先を見つめられるので、私は何となく動けずにそのままの態勢で固まっていた。
そこから更に数秒、お互いに動かずにそのままの状態が続き気まずく思っていたところで漸くエミさんが口を開いた…と思ったらため息を一つ吐いた。
em「はぁ…。ひょっとしてあのお三方はまだi国での事を気にしているんですか？」
『…うん』
em「…まぁ事故ならともかく意図的に傷つけてしまった訳ですから引きずってしまうのはわかりますが。うーん…」
エミさんはそう言って数秒顎に手を当てて考えた後、インカムに向かって語り始めた。
em「あ、ロボロさん？すみませんが、コネシマさんとショッピさんは今どちらにいらっしゃるかわかりますか？」
エミさんはそれから何度か相槌を打った後でインカムから手を離した。
em「お二人は訓練場にいるそうです。じゃあ行きましょうか」
『へ！？』
エミさんにしては珍しく強引に私の手を引っ張り、私たちは図書室を後にした―。
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淋(プロフ) - ちょこぱいさん» 気に入っていただけたようで嬉しいです！！ありがとうございます、無理のないように頑張って更新します！ (2020年12月14日 22時) (
レス) id: 7bc11c6066 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこぱい - めっちゃくちゃ面白いですね！続きが気になります.......！無理しないで頑張ってください！ (2020年12月1日 16時) (レス) id: 96347ca1af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淋 | 作成日時：2020年11月13日 20時
