▽ ページ22
ut「はいもしもし〜？僕です〜。どないしたんAちゃん？」
私が掛けた先は大先生。
やっぱり何かあるとつい彼に頼ってしまう。
…私は、彼の事をどう思っているんだろうか。
あんな手紙が来たということはそんな関係に見えているんだろうか…？
でも、それが全く嫌ではない事に気が付いて。
…そっか……私は…。
ut「Aちゃん？」
掛けておいて何も話さない私を心配したのか大先生が私の名前を呼ぶ。
…っと、いけない、今はそれよりも大事なことがあったんだった…。
『ご、ごめんね大先生。…その』
ut「……。ええよ、ようわからんけどゆっくり話しや？」
どう言ったら良いのかわからなくて言葉が止まってしまった私に、大先生の優しい声音が響く。
やっぱりこの人の声は安心する。
…あんな事で自分の気持ちに気付くのもちょっと癪だったけど…まずは説明を。
『えっと…今日ちょっと早く起きちゃって、ひとらんの花壇見に行こうと思って学校に行って……』
ut「おん」
―ちょっと待って…。
掲示板にあんなのがあったという事は。
嫌な予感がして冷や汗が背中を伝う。
『ごめん大先生！後でかけ直す！！』
ut「え！？ちょ、まっ…」
プツリと通話を切り、私は花壇へ急いだ。
.
『あ…』
辿り着いた花壇で見たものは、あの時よりも酷く荒らされた花壇とそれを怒りと悲しみが織り交ざったような表情で片づけるひとらんだった。
『ひとらんさん！』
彼の名前を呼んで駈け寄れば、気付いたひとらんがハッとこちらを振り返った。
ht「あ…。真白さん」
『これ…』
ht「…誰がやったのかは知らないけど、さっき来たらこうなってて…。真白さんは何でこんな朝早くに？」
『早めに起きちゃったんで、ひとらんさんの花壇を見に行こうかと思ったんです。この時間ならひとらんさんいるかなって思って…』
ht「…そっか。何かいつかを思い出しちゃうな。…ごめん、良かったらまた片付け手伝ってもらってもいいかな…？」
『もちろんです！』
そうして二人で花壇を片付けていると、誰かが走ってくる足音が聞こえた。
振り返ればそこにいたのは大先生で。
『大先生？！』
ht「え、大ちゃん？どうしたのこんな早くに…。というか、大丈夫？」
よほど急いで来たのか荒い呼吸を繰り返している大先生を二人で心配する。
大先生は何とか呼吸を整えてこちらを見据えた。
ut「Aちゃんが急に通話切るから心配して…。学校に行く言うとったから来てみたら…何なんこれ…」
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淋(プロフ) - ブバルディアさん» 確認くださってありがとうございます。もしまたおかしな表現等ありましたら遠慮なく仰ってください。読んでくださってありがとうございますo(^-^)o (2020年7月15日 18時) (
レス) id: 581caf22ad (このIDを非表示/違反報告)
ブバルディア(プロフ) - はい。私から見て特に違和感はありませんでした。 (2020年7月15日 18時) (レス) id: 4a01cc1ec4 (このIDを非表示/違反報告)
淋(プロフ) - ブバルディアさん» 初めまして！ご指摘のコメありがとうございます！いえいえ、こうやって間違っている箇所をちゃんと指摘していただけるのはとてもありがたいので助かりました！ご指摘いただいた箇所は修正させていただきました。これで大丈夫でしょうか…？ (2020年7月15日 17時) (レス) id: 581caf22ad (このIDを非表示/違反報告)
ブバルディア(プロフ) - 初コメから指摘ですみません。ネタバレになるようであれば、消していただいて構いません。更新頑張ってください。 (2020年7月14日 22時) (レス) id: 4a01cc1ec4 (このIDを非表示/違反報告)
ブバルディア(プロフ) - 初コメ失礼します。欠けた記憶のut先生sideに『色めき立つ』という表現がありますが、それは好意的な盛り上がり、みたいな意味だったと思います。見た感じ好意的とは違うようなので、『騒めく』とか『厳しい顔つきになっていく』みたいな表現が合っていると思います。 (2020年7月14日 22時) (レス) id: 4a01cc1ec4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淋 | 作成日時：2020年6月22日 18時
