幹部入り ページ6
重厚な扉を開けるとずらっと円形に並んだ机に幹部の方々が勢ぞろいしていた。
真ん中にはグルッペン様が座っていて、入り口近くに水色のふわふわした髪の毛の軍人さんが立っている。
この人が今日昇進したっていう幹部様だろうか？
一気に視線がこちらへと向く中、その威圧感に戦々恐々としながら私は失礼致しますと言いながら中へ入り、ちょうど水色の髪の幹部様の隣に立った。
前方から向けられる幹部の方々の視線は様々だが、あまり歓迎されてないのはわかる。
うう…空気悪い…。
とりあえず自己紹介しなければ…。
『初めまして。今日から幹部の一人となりました。真白Aです。皆様の足を引っ張らないように頑張らせていただきま……え？』
自己紹介しながら幹部の方々を見回していくと…さっき会った顔が目に入って言葉が止まってしまった。
え、待ってあの人幹部だったの！？
…そう言えば、さっきの別れ際に気になる言葉があったのだ。
私が昇進式に出ると言った後―。
(「それじゃ急がんとね。よかったら一緒にいこか？」)
(『いえ、大丈夫です。ありがとうございます』)
(「ほうか。そんじゃ…『また』」)
そう言って彼は雑踏の中へと消えてしまった。
(『…？また…ってどういう意味だろう』)
こういう事か！
てっきり同じ軍だからまた会うだろうって意味かもと思ってた！
というかそれならそうと言ってくれたら…！
失礼な態度を取ってしまったのではと内心冷や汗をかく。
だがそんな私の心配をよそに、あちらはニコニコとこちらに手を振ってきた。
まるで悪戯が成功したと言わんばかりに。
ut「やっほー、さっきぶり。Aちゃんって言うんやね。僕鬱って言いますぅ。遠距離部隊の隊長やってますー。皆には大先生とか鬱先生とか呼ばれとるんよ。よろしゅうね」
gr「なんだ大先生、彼女と知り合いなのか？」
ut「知り合いっちゅうかさっきたまたま街で会うたんよ。きっと運命やね！」
「はいはい。Aさん、気ぃ付けえや？こいつクズやから」
ut「ちょ！トンち辛辣ぅ！」
悲痛な声を上げる鬱様をよそに、トンちと呼ばれていた赤マフラーをした方がこちらへ向き直る。
視線は厳しいもので、かなり委縮してしまう。
tn「大先生がすまんな、真白さん。…っと、すまん、さっき勢いで名前で言ってもうたけど…」
『あ、大丈夫です。そのままで』
tn「そうか…？じゃあAさん。事情はグルさんから聞いとるよ。…聞いたのさっきやけど」
…はい？
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淋(プロフ) - myuさん» コメントありがとうございます！そんな風に気に入っていただけて私も凄く嬉しいです！このシーンは私もお気に入りなのでo(^-^)o こちらこそありがとうございます！！これからもぜひ読んでいただけたら嬉しいですo(^-^)o (2020年7月17日 22時) (
レス) id: 581caf22ad (このIDを非表示/違反報告)
myu(プロフ) - この、tnさんに向かって主人公が啖呵を切るシーン、すごい好きなんです。。どうしても抑えきれず、コメントしてしまいました。いつも、ありがとうございます!何卒、これからもよろしくお願いします!! (2020年7月17日 20時) (レス) id: 06bde988df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淋 | 作成日時：2020年5月24日 21時
