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私の大声にエーミール様が目を見開く。
em「ま、真白さん。一応ここ図書室ですので大声は控えめに…」
『す、すみません！で、でもまさか隊が私一人とは思わなくて…』
em「たぶん後から補充するつもりだったんだとは思うんですが…。全くあの人もこういうことはちゃんと伝えないとダメだって何度も言っとるんやけどなぁ…。すみませんね、後できつく言っておきますので…」
『い、いえ！エーミール様のお手を煩わせる訳には…』
em「元はあの人がちゃんとしてないのがいけないんですから気になさらないで下さい。…とりあえず資料の続き、読みますか？」
『あ！す、すみません！』
テンパりはしたがとにかく時間のある限り資料や本を読みこんでいく。
この軍はなかなかバランスがいい。
前衛も後衛も強い方が揃っているのだ。
中衛がひとらんらん様だけというのは気になるが、それを感じさせないほどの実力が彼にはあるのだろう。
現に戦績を見ても全く前衛陣と劣らない活躍っぷりだった。
諜報も、暗殺部隊も精鋭揃い。
……これ、私本当にいるのかなぁ…？
気が付けばもう昼をとうに過ぎている時間になっていた。
エーミール様に昼食を取らせずに突き合わせてしまった事に焦る。
『す、すみませんエーミール様！私のせいで昼食食べそびれてしまって…』
em「ふふ。私も本に夢中になるとよくありますから大丈夫ですよ」
柔らかく笑ってくださるエーミール様。
だがやはり視線が合わない…。
私は思い切って聞いてみる事にした。
『あの…。どうしてずっと視線を合わせてくださらないんですか？』
私の問いにエーミール様は悲しそうな顔で俯いた。
em「…すみません。目を合わせない事が失礼な事だとわかってはいるのですが…。私は瞳の色の色素が薄くて、どうしても怖がられたりするもので…」
『そうだったんですね。でも私、エーミール様の瞳って好きですよ』
em「え…？」
『気味悪くなんてありません。貴方の瞳はとても綺麗ですよ』
私がそう言うと、エーミール様は目を見開いて固まっていた。
…そんなに変な事言ったかな…？
僅か数秒固まった後、エーミール様はゆっくり目を閉じた。
em「…ありがとうございます。そんな風に言っていただけたのは初めてで…。凄く嬉しいです」
ゆっくりと目を開けたエーミール様は、そこで初めて私を視線を交えてくれた。
柔らかく穏やかに笑う彼の瞳はやはり綺麗だと、改めて思った瞬間だった。
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淋(プロフ) - myuさん» コメントありがとうございます！そんな風に気に入っていただけて私も凄く嬉しいです！このシーンは私もお気に入りなのでo(^-^)o こちらこそありがとうございます！！これからもぜひ読んでいただけたら嬉しいですo(^-^)o (2020年7月17日 22時) (
レス) id: 581caf22ad (このIDを非表示/違反報告)
myu(プロフ) - この、tnさんに向かって主人公が啖呵を切るシーン、すごい好きなんです。。どうしても抑えきれず、コメントしてしまいました。いつも、ありがとうございます!何卒、これからもよろしくお願いします!! (2020年7月17日 20時) (レス) id: 06bde988df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淋 | 作成日時：2020年5月24日 21時
