【wrwrd】転生してもやっぱり表情筋は動かない【学パロ】

相棒　ut side ページ48

ut side

エミさんとは途中で別れ、Aちゃんを家の前まで送って今はシッマと二人で帰っている。
さっきのパーティーの話やらで盛り上がったが、ふと…言いたくてシッマに向き直った。

ut「なあシッマ」

kn「んー？」

ut「俺さ、記憶は自然に任せてって言ったけど…シッマが戻ってくれてよかったと思ってんねや」

僕がそう言えば、シッマは気持ち悪いものを見たような怪訝な顔をしてくる。
いや酷ない？

kn「なんや大先生、頭でも打ったんか？」

ut「打ってないわ！そのままの意味で…。やっぱりシッマとは付き合い長いしな」

kn「せやなぁ。…お前、ずっと記憶持っとったんやろ？」

ut「おん」

シッマは少し考えるような仕草をしてから切り出した。

kn「それ、寂しかったんちゃうんか」

ut「…え」

kn「お前実はめっちゃ寂しがりやからなぁ。一緒におってもやっぱ寂しかったんちゃうん？」

シッマの言葉に苦笑いを零す。
やっぱり、敵わんなぁ…。

ut「…せやね。知っとる顔なんにどっか違って…やっぱりちょっと寂しかったなぁ」

kn「そーか。…でももう寂しくないやろ？」

ut「うん。…シッマの事、頼りにしてんで」

kn「ふーん！！任されてやろうじゃねえか！！……なあ大先生」

ut「ん？」

kn「Aには何も言わへんのか？お前あの戦争前に…」

ut「……」

僕とAちゃんは前世でのあの戦争前にある約束をしていた。
知っているのはシッマだけだ。

ut「…俺じゃ、あかんねん」

kn「…」

ut「あの子が大変な時に近くにいてやれんかった、俺には…」

kn「それはお前がアイツの事庇ったからやろ？なら…」

ut「…変わらんよ。むしろ俺が言わなければ…あの子はあんな事にはならんかったかもしれん」

kn「それは関係ないやろ！！」

そう言ってシッマに思い切り胸倉を掴まれる。
僕は苦し気に俯いた。

ut「…わからんねん、言ってええのか。怖いんや。言ったらまた……あんな事になるんやないかって」

kn「大先生…」

そう呟いてシッマは僕から手を離した。

ut「もうちょっと…考えてみるわ。けど…気持ちだけが大きくなんねん。難儀すぎるやろ…」

kn「それもう結論出てるんちゃうか？…ま、時間はいっぱいあるやろし、じっくり考えたらええんちゃう？」

シッマのその優しさに、いつも救われている。
やっぱりこいつがいてくれると安心するんや。

ut「やっぱシッマは相棒やなぁ」

kn「おう。絶対A守るで、相棒」

ut「勿論」

めっちゃ心強いわ。

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