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琳寧サイド
妹の音杏は1つ下の中学2年生(来月から中学3年生)で､
一緒に銭湯のお手伝いをしているんだ｡
だけど､音杏の夢は看護師さんでいずれは､
看護学校に通って学びたいんだって｡
ちなみに､ママは元看護師で銭湯の主であるパパとは､
学生時代の同級生で､その頃からお互いに恋をして､
結婚したんだよね〜｡
音杏「ねぇ､倒れた人は…?」
琳寧「あー…実はね…(音杏にもお医者さんから告げたことを話す)」
音杏「…そうなんだ｡心配だよね」
琳寧の母「さぁ､開店の準備をしましょう｡その話は､また夜の時にね｡2人とも､法被を羽織ってらっしゃい」
琳寧&音杏「はーい(^-^)!」
心配で気になる所だけど､今は銭湯を家族全員で切り盛りしなきゃ｡
音杏と一緒に法被を取りに､部屋へと向かった｡
琳寧「よいしょっと」
羽織った薄い赤色の法被に､背中には白い字で書かれた『陽だまり湯』｡
全身の鏡を見て確認し､店内に戻ると､
パパが『陽だまり湯』と書かれた暖簾を出入り口前に､掛けていた｡
琳寧「パパ!」
琳寧の父「おー､琳寧!今日も法被が似合っているぞ(^^)!」
琳寧「えへへ…ありがと(^^)」
みたらしだんご「にゃーん(^^)」
琳寧「みたらしだんご､今日もよろしく頼むね(^^)」
みたらしだんごは♀の三毛猫で､陽だまり湯の看板猫なんだ｡
銭湯の常連客からは可愛がられていて､アイドル的存在かな｡
開店準備を終え､開店時間が近づいてきて出入り口前に横に並ぶ琳寧達｡
時間になったと同時に､1人のお客さんが暖簾を潜ってきた｡
「いらっしゃいませ!ようこそ､陽だまり湯へ(^-^)!」
その頃､港町の病院では…｡
上田サイド
看護師「上田さん､本当に何も覚えてないんですか…?」
上田「…はい」
病院の看護師さんが､さっきから同じ質問をしてくる｡
だから､意味がないっていうのに｡
この病院のお医者さんによると､俺はこの町の海岸で倒れていたらしい｡
そこをジョギング中の男子中学生が発見して､救急車を呼んでくれたそうだ｡
目を覚ますと､天井が見えてベッドに寝ていた俺｡
名前だけは覚えているが､それ以外は覚えていない｡
何にも記憶がねぇ…｡
ベッドの上にいる俺は､窓の外の海を見つめる｡
空色のような青い海だな…｡
看護師「また来ますね､失礼しますm(_ _)m」
看護師さんはそう言って､病室を出る｡
仕方ねぇ｡だって俺は…｡
上田「記憶喪失…か」
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年4月2日 0時
