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上田サイド
気持ちよく寝ていたら､琳寧のノックの音で起こされ､
半分だけ目が開いていないものの､扉を開けた｡
どうやら､港町をパトロールしているお巡りが､
俺の事を聞きたいとの事だ｡
記憶喪失の俺を?もしや､それで俺の知り合いを探す気か?
まぁ､いい｡それで､記憶が戻るならと承諾した｡
そして今､深澤というお巡りから質問されて終わった所だった｡
上田「証明できるもの?(・・?)」
深澤「はい｡運転免許証や保険証でも構いません」
上田「んなもん､持ってねぇよ…(ーー;)」
深澤「そうですか…」
ガッカリしたトーン｡
いや､当たり前だから仕方ねぇと思うが(¬_¬)?
岩本「はぁ〜､さっぱりした〜(^-^)｡って､ふっかじゃないか!」
深澤「おー､照!ジムの仕事帰り(^-^)?」
岩本「うん｡ふっかは?」
深澤「ちょっと､この人に…」
後ろから声がして振り返ると､黄色のTシャツにジーンズスタイルで､
俺よりも背がデカイ､ガテン系のような男が立っていた｡
岩本「琳寧､ロッカーの鍵ね｡あと､コーヒー牛乳を1本」
琳寧「はーい(^-^)!」←受付にロッカーの鍵をしまいに行き､冷蔵ショーケースを開けてコーヒー牛乳を取る
上田「(深澤に)知り合いか…?」
深澤「あー､はい」
岩本「お見掛けしませんけど…陽だまり湯の新しいバイトさんですか?(・・?)」
上田「バイト?」
何を言ってるんだ､コイツは｡
深澤「違う､違う!この人は今朝､海岸で倒れていたんだよ｡そこをジョギングしていた琳寧が見つけて､助けたわけ」
上田「…そういうことらしい」
岩本「らしい?」
琳寧「(岩本に)あまり大きな声では言えないんですけど､実は記憶喪失なんです…(´・Д・｀)」
岩本「そ､そうなの?」
琳寧「はい｡あっ､コーヒー牛乳です｡300円になります」
岩本「あっ､ありがとう(^^)」
琳寧によると､このガテン系の男は陽だまり湯の常連客らしい｡
住宅街の近くにあるスポーツジムで､インストラクターをしているそうだ｡
琳寧「それで記憶が戻るまで､うちに居候させることにしたんです」
岩本「そうなんだ｡(上田に)早く､記憶が戻るといいですね」
上田「お､おう…」
岩本「良かったら､うちのスポーツジムにも来てくださいね｡歓迎しますよ(^^)」
と､何故かコイツが働いているスポーツジムのチラシを渡された｡
何だかよく分からねぇが､有り難く受け取っておくか…｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年4月2日 0時
