妖精…？4 (ページ4)

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-you side-

妖精「わたしはこのアクセサリーを直しますから、あなたはその傷にこれを貼ってください。」

さっき女性が受け取らなかった絆創膏をもう一度差し出す。

？「あ、ありがとうございます」

女性はおずおずと手を出して受け取った。

絆創膏が相手に渡ったのを確認してから、自分もアクセサリー直しに取り掛かる。

……なんだ。首輪がチョーカーか知らんが、金具が伸びて取れちゃっただけだ。

妖精「これくらいなら、すぐ直りますから。安心してください。」

？「……ありがとうございます…」

絆創膏を貼り終わった女性。

黙々と金具を直す私の横で、何か言いたそうにもじもじしている。

？「あの………」

妖精「はい？」

修理の手を止めず、返事をした。

？「私のこと、覚えてますか……？」

妖精「ああ、Dスタジオの方ですよね？」

覚えてる覚えてる。

ちょっと前にスタジオで迷子になってた鈍臭そうな人。

？「覚えててくださったんですね……！」

妖精「ええ、まあ。」

？「また助けていただいて、本当にありがとうございます……」

座ったまま頭を下げる女性。

妖精「いえいえ。」

すると、女性はバッと頭をあげて、

？「あの！私前に会った時からあなたを尊敬してて……

だから、その、私なんかあなたに敬語使ってもらうような人間ではないので、前みたいに楽に話してください……」

うん、最初は勢いすごかったけど、後半しぼみましたね。

ていうか、私この人に前タメ口で話してたんだっけか。

若干失礼なことしたな。

でもタメ口でいいって言ってくれてるしなぁ。

よし、こうしよう。

妖精「わかった。私はタメ口で話す。だからあなたもタメ口で話して。」

多分女性の方が年上だからね。こうしたらまあ失礼じゃないでしょう。

？「え、そんな申し訳ないです………」

妖精「ここだけの話、多分私の方が年下だから。私の気持ち的に、あなたにもタメ口で話してもらった方がありがたい。」

？「えっ、そ、そうなんですか！？」

妖精「しっ！他の人には言っちゃダメだよ。」

この女性も現場で多分一番若いくらいなのに、私がさらに下だって言ったら、ほぼ年齢言ってるようなものだからね。

？「わ、かった！頑張る！」

妖精「うむ。」