妖精…？4 (ページ2)

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-JH side-

少し沈黙が流れる。

撮影場所の方から微かに声が聞こえるくらいになった。

何も言わずに俺の隣を歩く妖精。

俺も妖精と同じように、前を向いたまま話しかける。

JH「………………ねえ、妖精。」

別に何も期待してるわけじゃないけど、

JH「俺以外のメンバーの前でさ、思いっきり笑ったことあるの？」

妖精「………無いな。前に君から聞かれた時と変わらない。」

知りたい。

JH「………俺の前だけで笑うのは、なんで？」

妖精のカサカサいう紙袋を見ながら聞いてみた。

妖精「………特に理由はない。」

こっちを見ずに答えた妖精。

JH「そっか…」

俺が息を吐き出すように返事をすると、妖精がパッとこっちを振り向いて、

妖精「顔が面白いからかもしれない」

JH「おい。」

アイドルの顔面ディスるなし！！！！！！

だいぶ歩き進んだら、ジミニがこっちに気付いて、

JM「ヒョーン！着替えよー！！」

ブンブン手を振りながら俺を呼んだ。

JH「おー！！すぐ行くー！！」

俺も腕を振って答える。

妖精「じゃ、さいなら。」

JH「さ、さいなら………」

妖精が手をおっさんみたいに上げて去っていった。

そのままジミンたちのいるところへ行くと、

TH「ヒョーン、妖精と何話し込んでたわけぇ～？」

すかさずテテがニヤニヤしながら近付いて来る。

JH「ん？特には何も？」

JK「嘘くさい嘘くさい」

JM「グギwww」

JH「やー！ヒョンに向かって嘘くさいとは何だ！！」

とまあいつも通りに騒ぎながら着替え、化粧を済ませて、撮影に臨む。

「「「「「「「お願いしまーす！！」」」」」」」

挨拶を済ませて、スタッフさんたちの顔を確認していると、

JK「あ、妖精だ」

パラソルの下で体操座りをする妖精発見。

YG「今日は見てるんだな。」

JH「いっつもどっかいってたのに」

RM「なんか、緊張するな………」

みんなの気合が入る。

「じゃあ、後ろ姿の撮影から始めまーす」

みんな思い思いにポーズをとって、撮影が進む。

「じゃあ振り返って！！」

振り返るポーズの時、ちらっと妖精がいたところを見ると、

((((((消えた…………………))))))

いつの間にか、妖精はいなくなっていた。