妖精…？2 (ページ36)

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-you side-

よし、テーピングはなんとかなりそう。

ピンクのリボン巻いてるっていじられる団長さんもみたい気はするけど。

やっぱり私の存在に関してボロが出たら困るから。

それにしても、なんであんなに袖ズルズルの服が流行ってんだろう。

なんかダボっとしてて楽そうっちゃ楽そうだけど。

絶対袖邪魔だよね。

………さて。

今日も探検して回りますか。

すれ違う人たちの視線を感じる。

……………今日も屋上コースだな。

そう思って、非常階段へ向かう。

少し暗い非常階段への扉を開け、上を目指す。すると、

「待ってぇぇぇぇぇぇ、ジフさぁぁぁぁぁぁんん！！！！」

グワングワン階段に響き渡る男性の叫び声。

でも何より引っかかったのは、「ジフ」という名前。

思わずピタリと足を止める。

その時、

ダダダダダッ

上から小学1年生くらいの男の子が階段を駆け下りてきた。

さっきの叫び声の主に追いかけられてるんだな、きっと。

私がじっと立っていると、

ジフ(仮)「邪魔！！どけよ！！！」

なんて、見た目に似つかわしくない言葉を吐いた。

うん、わかってたけど、私の中のジフとこのジフ(仮)は違うな。

しかし、私は年長者としてこの言葉は聞き捨てならなかった。うん。

そこで、ジフ(仮)が私の横を通り過ぎようとした瞬間、

ガシッ

ジフ(仮)「え！？！？！？」

襟首掴んだりました。

妖精「待て、クソガキ。」

ジフ(仮)「離せよ！！バカ！！！」

妖精「…………」

びろーん

ジフ(仮)「わあ！！！」

罪を重ねた彼は、そのまま私に釣り上げられました。

だってこいつまだ私より背小さいから。余裕。

妖精「誰に対して今までの言葉を言った？」

一応確認。

ジフ(仮)「お前だよ！！紙袋被って気持ち悪いんだけど！！！！」

妖精「………ほう、そうか。」

とここで、

「待って、ジフさん………………え？」

男性が息を切らしながら階段を降りてきた。

まあ、そんだけ息上がってて突然追いかけてた人が紙袋被ったやつに襟首釣り上げられてたらパニックになるよね。

ポカン状態の男性。

ジフ(仮)「ねえ、こいつキモい！！！不審者！！！捕まえて！！！」

足が宙に浮いてる状況でも、よく大人を顎で使えるな、少年よ。