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-RM side-

妖精が巻いていたテープがゴロゴロと転がっていく。


RM「………………」


妖精「……………………………………」


お互い何も言わない。


状況を整理しよう。


まず、俺の視界がグレーになっていたのは、妖精のパーカーが目の前にあるから。


なんだかあったかいのは、妖精のお腹あたりが俺の顔に押し付けられているから。


つまり、俺は妖精に抱きしめられているというより、頭を抱え込まれているかんじ。


妖精のパーカーから洗剤の匂いがする。


妖精「………………見た?」


妖精が沈黙を破った。


RM「…………見えなかった。」


本当に。妖精の行動が早すぎて、妖精の顔を見る前に視界を遮られた。


妖精「そっか。


…………紙袋、返してくれない?ないと困るんだ。」


RM「………どうして?


顔ぐらい見せてくれない?」


妙な体勢のままやりとりをする俺たち。


突然の出来事に、落ち着きを取り戻した。


妖精がしばらく間を置いて答えた。


妖精「私の正体は、明かすことができない。


でもそれは決して君たちを信用してないだとか、近づきたくないと思っているからじゃない。


私が全力で君たちを助けられるように、君たちが私に頼ってくれるように、こうするのが一番だと判断した上でのことなんだ。」


RM「……………」


妖精の事情は分からない。


でも、妖精が、どうしたら自分の思いが俺に伝わるか言葉を選びながら精一杯答えてくれたのは、痛いくらいに心に響いた。


途端に、ものすごい罪悪感が襲いかかる。


RM「……………こんな、乱暴なことして本当にごめん。」


妖精に謝って、紙袋を持っていた左手を上に上げる。


妖精「いいよ、顔を見せない私も悪い。」


俺の手から妖精がそっと紙袋を取って、かぶり直したみたいだ。


視界が開けた。妖精が俺から離れたみたいだ。


RM「…………ちゃんと妖精の思いを聞かずに、一方的に怒ったりして本当にごめん。」


申し訳なさと大人気なく大声を出してしまった恥ずかしさとで、顔があげられない。


ああ、妖精、気を悪くしたかな?さっきからずっと黙ってる。


せっかく妖精の気持ちを知れたのに……


チラッと目線を上げると、


RM「………………」


無言で転がっていったテープをしゃがんで巻きながら少しずつこっちに向かってきてる妖精。


…………話聞こう??

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Rio。(プロフ) - 水曜日でしたら“Wednesday”ですよ Thursdayは木曜日ですよ (2018年2月2日 18時) (レス) id: 592f5319c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りー | 作成日時:2017年3月31日 14時

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