妖精…？2 (ページ22)

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-RM side-

妖精「ん。」

RM「……………ん？」

俺が座ると同時に、妖精が右手を差し出してきた。

え？握手？いきなり？

予想外の行動に困惑していると、

妖精「ほら。」

妖精が俺の手を掴んで本当に握手をした。

俺と仲良くなりたいのか？あいにく、俺はそんなこと思ってな………

RM「いでっっっ！！！！」

急に妖精が握手をしたまま、腕を捻ってきた。

妖精「お、ビンゴ。ここの筋少し痛めたっぽい。」

そう言いながら、俺の右腕の肘から下、小指側の辺りを指で突いた。

RM「…………何者？」

妖精「ただの妖精。」

………いや、真面目に。テーピングのプロかなんかですか？

RM「だいたい、俺痛めたのは右腕ってことも言ってなかったのに、なんでわかったわけ？」

そう。自然に妖精が右手を出してきたから不思議に思った。

俺は、妖精に「腕を痛めた」としか言ってないんだ。

妖精「見たら分かる。シャワールームのドアノブ左手で開けてたじゃん。」

…………観察力。

RM「本当に君何者なの？俺は防弾少年団のリーダーだから知る必要があると思うんだけど。」

そうだ。俺はリーダーなんだから、せめて俺だけにでも正体を明かすべきだろ。

妖精「バラの花から1000年前に生まれた。特技は魔法の粉を作ること、苦手なことは空を飛ぶこと。」

RM「………………」

適当か。

妖精は持ってきたリュックを漁りながらこっちを見ずに答えた。

徹底的に正体明かさないつもりなのか、俺がからかわれているだけなのか………

妖精「お手。」

RM「………するか！」

リュックから出したテープ片手に妖精がまさかの「お手」。

……………Sか？Sなのか？

妖精「あ、そう。」

あっさりと諦めた妖精は俺の手を勝手にとってテープを巻き始めた。

妖精「君さ、私のこと信用してないんでしょ。」

テープを巻きながら突然妖精が目線を上げず言った。

図星。

もう正直に話すしかな………

妖精「正直に言ってくれて構わないよ。私も正直に話すから。」

RM「俺全部思ったこと口に出す癖とかあったっけ…」

妖精「あ、私が勝手に推測した。」

………嘘が通じないって、こういう事か。