＊最後の審判(disaster&tina)G ページ5
「最後の審判だ」
突然目の前に現れたかと思えば、突然最後の審判だと言う。何もかもが突然すぎて、ドッキリか何かかと言おうと思い口を開こうとしたが、彼の方がはやかったようだ。その彼から飛び出た言葉は、今まで以上に最悪なものだった。
「お前には忘れたい奴がいるようだな」
その言葉だけでソウルがズキンと痛む。それだけで上手く呼吸が出来なくなる。
「そいつは忘れても良い存在なのか？」
「そんな訳ないじゃない！だって彼の事大好きなの！でも、忘れなきゃいけない事もあるの」
声を荒げ、否定する。しかし忘れてしまわなければきっと自分は壊れてしまうだろう。
「忘れられるなら、そいつがどうでも良いと言ってるようなものだ」
忘れられる程価値のない奴だったって事だな。さらりとそう言う彼は冷酷なのだろう。
「忘れたら駄目だなんて本当は分かってるの。でも忘れたいの…辛いの…」
現状から目を背けるように目を瞑れば、忘れたくても忘れられない愛しい者の笑顔が思い浮かぶ。記憶を消されて見知らぬ世界に飛ばされるというのにも関わらず、いつも通りの笑顔を浮かべていた、何よりも愛しい者の姿が。ボロボロと大粒の涙を流し、上腕骨を抱きしめる。ギリギリと未節骨に力を込めれば、上腕骨に傷が付いてゆく。その痛みが、これは現実なのだと訴え、どうしようもなく悲しくなる。それでもいつの間にか根付いたこの癖は止められそうにない。
「俺が守ってやる」
慈しむように抱きしめられ、思わず彼の顔を見る。今まで一度も見せてこなかったその笑顔が、愛しい者の笑顔と重なって見える。もし彼と出会えたらそう言ってくれるだろうか。また笑顔を見せてくれるだろうか。そう考えるだけで苦しくなり、子どものように泣きじゃくった。どれくらい経っただろう。泣き疲れて寝てしまったtinaの隣で、手の上で黒く光っている殺意を力の限り握り潰す。バリン、という音が響き渡りそれが壊れた事を示す。この殺意を目印にあの世界に行っていたが、それも終わりだ。周りの景色がいつもの黄金の花が咲き乱れたものになる。
「俺が普通のモンスターだったら」
厄災である自分が、部外者である自分が彼処に居続けたらどうなるかは火を見るより明らかだった。悲しいが、今の自分に出来ることは自分が彼処に居た記憶も痕跡も全て消し、殺戮者が入り込まないようにする事だけだ。それにもし殺意以外を抱いたら自分は存在出来なくなる。二度と誰かを愛す事すら出来ない体を恨んだ。
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enmkssptoad114(プロフ) - Bonetrousleさん» いつもありがとうございます！此方も見てくださって嬉しいです！遅くなってしまいすみませんでした。 (2018年2月21日 23時) (
レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
Bonetrousle(プロフ) - なにその状況･･･私も混ざりたい！(無理)興奮しすぎて雪の上を転がりそうです！幸せをありがとうございます！ (2018年2月21日 22時) (レス) id: 9d20e91c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪音@歌い手？それより神審者になりたいぜよ x他1人 | 作成日時：2018年2月21日 20時
