*撮影(disaster&tina) G ページ1
「クソ野郎…」
掠れた声でそう呟き、地面をじっと見つめる。視線の先には黄色いマフラーと金色の指輪、さらさらとした粉が散らばっている。信じたくはない。これはきっと人間が仕組んだ罠だ。そう思いつつ黒いマフラーを地面に置き、代わりに黄色いマフラーを巻く。そしてさらさらとした粉を集め、彼が好きだった黄金の花が咲き乱れている所に撒く。ふと白い何かが目に映る。人間は挑発的なようだ。白い何かは紙きれで、それにはscienceとだけ書かれている。何処に行ったのか分かった。殺意だけを抱えて人間のいる所に向かう。
「此処に居ても何もないわよ?」
モンスターがそう言うと、人間は気味の悪い笑顔を張りつける。
「もう少しで来る」
人間の不思議な発言に頭を捻っていると黒い何かが飛んできた。人間がナイフを使い弾くとその黒い何かが落ちる。骨のようだ。その骨を見て人間がニヤニヤと笑っている。
「やぁ」
そう言い人間が後ろを振り向く。そこには此方を睨み付けている黒いスケルトンが立っていた。
「最後に彼はこう言ってたよ」
その言葉にピクリと体が動く。
「君とまた過ごしたかったって」
そう言い放つ人間の表情は見えなかったが、きっと笑顔だっただろう。そう考えるとボトリと大切な何かが落ちた。
「…穢れてやがる」
はいOKでーす。その言葉を聞き、各々が声を出す。
「これ私いるのかしら」
「何に使うんだろ」
「眠てぇ」
がやがやとしだした中、ふと思い出す。
「彼奴は?」
その言葉を聞いて人間が電話をかける。しかしいつまで経っても電話に出る気配がない。その間スタッフが彼の行きそうな場所を探してみたがちっとも見つからない。
「…まさかこれじゃないよね…?」
そう言い人間がさらさらとした粉を見る。
「あら、泣いてるの?」
その言葉を聞いて彼を見て見る。すると目には大粒の涙を溢さないように耐えている姿が目に映る。
「だ、だだ大丈夫だよ!ほら!迷子のお知らせとかしたらすぐ来るかもしれないよ!?」
「捨てられた可能性もあるわよ?」
そう人間が慰めたら、さらりと隣のスケルトンが止めを刺してきた。
「お、俺は捨てられたのか…?」
ボロボロと涙を溢しながら人間に泣きつく。大嫌いな人間に泣きつく程ショックなのだろう。
「そ、そんなことないよ!」
「無いとは言えないわよ?」
クスクスと笑いながらオーバーキルをするスケルトンと、必死で慰める人間。彼が帰ってくるまでずっとこの調子だったようだ。
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enmkssptoad114(プロフ) - Bonetrousleさん» いつもありがとうございます!此方も見てくださって嬉しいです!遅くなってしまいすみませんでした。 (2018年2月21日 23時) (レス) id: 125e861b1b (このIDを非表示/違反報告)
Bonetrousle(プロフ) - なにその状況・・・私も混ざりたい!(無理)興奮しすぎて雪の上を転がりそうです!幸せをありがとうございます! (2018年2月21日 22時) (レス) id: 9d20e91c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪音@歌い手?それより神審者になりたいぜよ x他1人 | 作成日時:2018年2月21日 20時