どうも、高専教師やってます。

2話 ページ2

『術式順転 蒼』

俺がそう呟くと、複数の呪霊と共に俺の周りの草木は木っ端微塵に消し飛んだ。

構えていた腕を下ろして大きく深呼吸をする。

『ぁ"〜！やっっと終わった！！』

俺は帳を上がったのを確認してから重たい体を引きずりながら伊地知の車まで戻った。

＿＿＿



携帯のアラームの音で目が覚める。

唸りながらアラームを止めて二度寝してしまいたいのをぐっと堪えて体を起こした。

『……あー、眠い。だるい』

何日間寝ていたのだろう。スマホの日付を見る限り、3日くらいはずっと寝てたのか。

『まあ今回はアイツのだったしなあ』


洗面台に移動して鏡を見るとそれはそれは凄い寝癖をした不細工な男が写っていて、苦笑しながらも服を脱いで朝シャンを終えた。


『ん？』

コンポタージュを飲みながらスマホを見るとさっきは気づかなかったけど、LINEが何件かきていた。

送り主は五条悟だった。

『なんだよ、人が出張で疲れてる時に………はァ！？っ！あっっつ！』

送られてきた内容はこうだ。


｢出張お疲れサマンサ〜！生きてる？まあAのことだから生きてると思うけど(笑)あ、あとお土産ある？｣

｢そういや今回は僕の使ったもんね、相当疲れ溜まってるんじゃない？｣

｢それよりもさ！聞いてよ！宿儺の器見つかったんだよね！すごくない？｣

｢死刑決まってんだけど、まあそこら辺は会って話すよ。じゃ、今寝てるだろうし起きたら高専来てね〜｣


二日前にきたLINE。
しかも恵くんがボロッボロになってる写真付きで。

お土産なんて無いし、つか文がうざい。

いやそれよりも何よりも！
宿儺の器見つかったってマジかよ。コンポタージュ零れたわ。

出張だったし今日はまあ休みなんだけど…硝子のところに行かなきゃなんないし、何より宿儺の器とかもちろん興味がないわけがない。


俺はだるい体を動かして、とりあえず準備をして家を出た。

＿＿



うちの学校は表向きは宗教系の学校とされているが、実際はそうではない。ざっくり言えば呪術を学ぶための学校だ。

俺はそこの教師。教師と言っても担任ではなくて、副担みたいなポジション。


『硝子ぉ〜〜』

家「随分とお疲れだな。と言っても今回はあのバカのだったからな、仕方ない。座れ」

高専に着いてから早速硝子に体を診てもらった。

家「特に異常はない。だが何度も言うが、この正常な状態がいつまでも続くと思うな。あまりアイツをコピーするのはよせ」

『でもやっぱ強いんだもん』

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