伍拾陸ー最終話 ページ8
『…っ、…?』
目を覚ますと、そこはよく怪我をすると見えた天井だった
『(蝶、屋敷か…)』
誰かに手を握られている気がする
そこには男がこっくり、こっくり、と頭を動かしながら目を瞑っていた
『……せい、や…』
俺が声を出すと、その人物はうっすらと目を開け、俺を見た途端目を見開いた
咲「こ、胡蝶さん!Aが起きました!!」
__
胡「はい、異常無しです。安静にしていて下さいね」
『わかった。ありがとう、しのぶ』
俺は二週間ほど寝ていたらしい
『あ"ー、寝すぎたな』
他のみんなはもう自身の屋敷へと戻ったらしい
『(というか、なんで咲也がここに…)』
すると、ドタドタと走る音が聞こえてきた
宇「A!!」
『…!宇髄!』
胡「宇髄さん、静かに入ってきて下さいね」
ニコッと微笑んで言うしのぶの話も聞かないで、宇髄は俺の顔やら手をぺたぺたと触り始めた
『え、何、おい、やめろ』
宇「…はぁぁ…生きてる」
『当たり前だろ』
俺はあんなので死なない
宇「お前、かなり危なかったんだからな」
『え、そうだったのか?』
胡「確かに、体中のあちこちを骨折していましたし、かなり危ない状態ではありました」
『えっ、…こわ…』
宇「無茶はよせと言っただろうが」
そこから宇髄によるお説教タイムが始まった
__
『はぁ、疲れた…』
松葉杖でゆっくりと病室へ戻る
アイツ、説教長いんだよ
病室に戻ると咲也がいた
『咲也』
咲「A…大丈夫だったか?」
『あぁ、安静にしてろってさ』
俺はギシッとベッドに座った
咲「…ありがとう。俺たちの村と、俺を守ってくれて」
『おう、守るって約束したからな』
俺が微笑むと、咲也もつられて笑った
『(…ホントに、征也と瓜二つだな)』
咲「じゃあ俺はそろそろ村に帰るよ。復旧作業しなきゃ」
『わかった。わざわざありがとな』
咲「おう。じゃあ、またな」
『あぁ、またな』
咲也は病室から出て行った
俺はベッドにぼふっと後ろに倒れ込む
『……征也…』
俺、今度は護れたよ。大切な人たちを
それからしばらくして、炭治郎たちや、蜜璃ちゃん、宇髄なんかもがドタバタで入ってきてどんちゃん騒ぎのようになり、しのぶに死ぬ程怒られた
__
『みんな、ありがとう』
みんなが居なかったら勝てなかったし、きっとまた失ってた
俺が珍しく静かにお礼を言うもんだから、「らしくない」とか言われて、またどんちゃん騒ぎになった
今度は怒られなかったけどな
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いちご牛乳(プロフ) - のいさん» 18歳以上の作品も見れるように設定すれば、検索して出てくると思います(--;) (2019年12月27日 15時) (レス) id: b753706ca9 (このIDを非表示/違反報告)
のい - 裏話?のやつって、何処に出してるんですか? (2019年12月27日 10時) (レス) id: 5d527c9cfe (このIDを非表示/違反報告)
いちご牛乳(プロフ) - ふくさん» 『刻龍先生と宇髄先生』という作品です! (2019年12月14日 1時) (レス) id: b753706ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ふく - 新作はなんと言う名前ですか? (2019年12月13日 20時) (レス) id: 61180c9817 (このIDを非表示/違反報告)
いちご牛乳(プロフ) - 深月あかざさん» ありがとうございます〜!!! (2019年12月7日 0時) (レス) id: b753706ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご牛乳 | 作成日時:2019年12月2日 13時