龍柱様はハイスペック！【続】 (ページ7)

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伍拾伍ページ7

『俺は、お前を斬って本体を殺す！』

『龍の呼吸肆ノ型雲龍の逆鱗！』

鬼拾「ァ"ァァァあ"ッ…！！」

やっと斬れた

『みんな！』

どうやら他のみんなも無事に頚を斬れたようだ

『あとは、お前だけだ』

カチャッと本体に向けて刀を構える

鬼「クソ、クソクソクソォォ！！なら、これでどうだぁ！！！？？」

『……！！！咲也ッ！？』

鬼が首を掴んでいるのは咲也だった

『お前、宿に行ったんじゃ…』

咲「っ、しん、ぱいで…」

『心配なんてしなくていい！！なんで、来たんだ…！』

まるで征也が目の前で捕まっているようで、あの日、俺がいない時にこうなっていたのかと思うと胸が締め付けられたみたいに痛くなった

鬼「お前が俺に攻撃した瞬間、コイツの首を折る！」

『…き、さまァッ…！』

怒りで刀を持つ手がカタカタと震える

『殺してやる、殺し＿＿』

宇「A」

その声で、ハッとして我に返る

宇「落ち着け、A」

『…宇髄…』

宇「怒りに呑まれるな。お前がお前じゃなくなっちまう」

そうか、そうだよな。俺は一人じゃない

『あぁ、ごめん。ありがとう』

鬼「さぁどうする？もたもたしてると、このガキの首が折れるぜぇ？」

『黙れ外道が。折る前に、俺がお前の頚を斬る』

咲也は殺させない

『龍の呼吸漆ノ型』

鬼「死ねガキがァ！！」

咲「ぐ、ッ…！」

ミシッと音が聞こえそうになった＿＿

『終刻(しゅうこく)・天(あま)の黒龍(こくりゅう)』

鬼「…ッ……！！？」

＿＿

鬼のside

何が起きた

何故俺の頚が地に落ちている？

鬼「(斬られただと？このガキにッ！？)」

気づけば頚が宙を舞って、ストンと地に落ちていた

気付かなかった

『どうだ？気付けばもう頚を落とされて灰になる気分は』

鬼「ガキ、このクソガキがァア"ァァァ"ッ！！」

＿＿

Aside

漆ノ型は相手が気づく間もない程の速度で、音も無く頚を落とす技だ

『…ごめん、咲也。怖く、痛かっただろう』

咲「ゲホッ、ゴホッ！…いいや、ありがとう、助けてくれて」

俺は久しぶりにこんだけ技を出したせいか、抱えていた咲也を降ろした後、後ろからの声を聞きながら気を失った