23、先生 ページ25
ぎゅっと目を瞑った、その時__
パシッ!
『……?』
恐る恐る目を開ける。するとそこには、
宇「………」
私が知らない、今までないくらいに怒っている輩先生がいた。
『せ、んせい…』
モブ「なっ…っ!い"ってぇ!離せ、!」
男子の掴まれている腕は、今にも折れそうな程に力を込められている。
宇「……テメェ…」
このままじゃ喧嘩になりかねない。喧嘩になんてなってしまったら、生徒が悪くても、暴力を奮ってしまった先生の方が責められる。
『せ、先生やめて!大丈夫…私は大丈夫だから!お願い…喧嘩なんてしないで…!』
少し震えた手で、ギュッと先生の白衣を握る。
すると、それで我に戻ったのか、先生の腕の力が抜けた。
宇「……今後一切コイツに近づくな。さっさと失せろ」
モブ「っ、す、すみませんでした!!」
そう言うと男子は、走って帰って行った。
一気に体の力が抜けた私は、その場にズルズルと座り込む。
『…はぁぁぁ……こわ、かったぁ…』
安心して涙がポロポロと零れ落ちる。
宇「………」
先生は無言で私の前にしゃがみこんだ。
『助けてくれて…ありがとう、ございます…』
涙をごしごしと拭いながらお礼を言う私を、先生は抱きしめて、そして頭を優しく撫でてくれた。
あれ、初めて抱きしめられたし、頭撫でられたかも。
抱きしめられることも頭を撫でられることも、母などにしかされたことはなかった。
タバコの苦い匂いと、柔軟剤のふわりとした匂いが混ざったいい匂い。そして頭に乗ってる、男の人特有のゴツゴツした大きな手のひら。
私はまた涙が止まらなくなった。
_____
もうすぐで終わる…ような終わらないような…私にもわかりません!!()
24人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もち - おしてだめなら ひいてみろ? これか (2019年12月18日 7時) (レス) id: 0050a4580a (このIDを非表示/違反報告)
いちご牛乳(プロフ) - ピノ助さん» キュンキュンして貰えたなら良かったです!!こちらこそ閲覧ありがとうございますっ! (2019年11月28日 0時) (レス) id: b753706ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ピノ助 - とってもきゅんきゅんでした!面白かったです!素敵な作品ありがとうございます! (2019年11月22日 1時) (レス) id: adff839c97 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です。原作者様にも失礼な行為に当たります。ルールというものをちゃんとご確認下さい (2019年10月27日 15時) (レス) id: 4afe35e6c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いちご牛乳 | 作成日時:2019年10月27日 15時