10、派手にやらかした ページ12
宇髄side
『輩先生〜!』
その日の放課後、いつものようにAが美術室に来た。
俺はイライラして、返事もせずにスマホをいじる。
宇「……」
『輩先生、返事くらいして下さいよ!』
宇「…ぁー、悪い悪い」
めんどくさげに返事をすると、Aが少し不満そうな顔をした。
『…先生、なにか怒ってますか…?』
その言葉に、少し胸がドキリとした。
宇「…別に」
素っ気なく返事をする。
『嘘。絶対なにか怒ってます。何かあったんですか?…それとも、私がなにかしちゃいましたか?』
宇「だから何もないっつってんだろ」
そう突き放すように言っても、めげずに聞いてくるAに、またイラつきを覚える。
『そんな暗い顔してたらイケメンが台無しです!まあどんな顔でも私は大好きですけど!あ、私と結婚すれば笑顔の絶えない家庭になりますy…』
バン!!
スマホを机に乱暴に置く。画面が割れたかもしれないが、今はそんなことどうでもいい。
『…先生?』
ビクッとしたAが少し怯えたように聞いてくる。
宇「…お前さ、いつもいつも俺に付きまとってきやがってよ、ほんと、何がしてぇんだ?」
『何がしたい…って…私はただ、先生が…』
宇「……そういうの、迷惑なんだよ」
そう言うと、Aは、途端に傷ついたような悲しい表情になった。いつものコイツなら絶対に見せない表情。
それを見てハッと我に返った。
『………』
俯いているA。
少しして顔を上げたかと思うと、くるりと後ろを向いてドアの方に向かって行く。
『…今までずっと、迷惑かけて…すみませんでした』
Aは消え入りそうな震えた声でそれだけ言って、走って帰ってしまった。
宇「…派手にやらかしたな、こりゃ…」
アイツのいない教室が、いつもより寂しく感じた。
_____
宇髄先生やってしまいましたね( 'ㅅ')
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もち - おしてだめなら ひいてみろ? これか (2019年12月18日 7時) (レス) id: 0050a4580a (このIDを非表示/違反報告)
いちご牛乳(プロフ) - ピノ助さん» キュンキュンして貰えたなら良かったです!!こちらこそ閲覧ありがとうございますっ! (2019年11月28日 0時) (レス) id: b753706ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ピノ助 - とってもきゅんきゅんでした!面白かったです!素敵な作品ありがとうございます! (2019年11月22日 1時) (レス) id: adff839c97 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です。原作者様にも失礼な行為に当たります。ルールというものをちゃんとご確認下さい (2019年10月27日 15時) (レス) id: 4afe35e6c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご牛乳 | 作成日時:2019年10月27日 15時