〜語る、騙る〜 ページ45
私が驚いたのは伝えられた内容にではない。いや、当然内容にも驚いたけど、それよりもその伝達方法に驚いたのだ。何で伝えたのかって？いやまあ、口で伝えられたんだが、言葉で伝えられた訳じゃあない。要求されたのは読唇術だ。そう、相手の唇の動きで言葉を読み取るあれ。しかも条野さんったらかなり僅かにしか唇を動かさないので超高難易度の読唇術を要求されていることになる。ええと、それで､､､
”セ ッ テ イ ノ ヘ ン コ ウ ヲ キ ョ カ ス ル”
ーー設定の変更を許可する
なるほど、良いんですか
光彦「それで、採菊さんって何者なんですか？」
ーNo sideー
A「兄さんはね、警察ですよ。しかもあの若さでかなりの地位を確立してるね。
ふふっ、すごいでしょ？もうほんっとに、強いし頭良いし美人だし優しいし。
まぁ鐵腸さんとか��子さんもそうだけど。とにかく、すごい人なんだよ！」
その時のAは、さながら自分の宝物を自慢する幼子のごとく、この世にそれ以上に良いものなんてないと疑わない、純粋で嘘のない気持ちをそのまま言葉にした。
それ故に江戸川少年は一瞬、嘘だと分かっているはずの条野とAの兄妹という関係を、受け入れてしまいそうになったのだ。
コナン(マジで何なんだよこの人､､､)
歩美「Aお姉さんは、本当に採菊お兄さんが大好きなんだね！」
A「うん、大好き！」
はにかむように、照れたように、でも間髪入れず満面の笑みで言い切る。
幸せそうだった､､､とても。だからこそ人は、彼女に騙される。猟犬はこれを予想していた。だから条野は、咄嗟の判断で設定変更を許可したのだ。すなわち、いかなる設定であっても、彼女の真の気持ちが介入した語りさえあればたいていの人間を騙れるという自信、純粋な気持ちの利用。しかし利用されていることをが分からぬほど、彼女も鈍くはない。ただそれを知ってなお、彼等が大切で、好きで、尊敬しているという気持ちが勝っているというだけなのだ。
条野(本当、莫迦ですね。いじらしいほど優しくて
､､､素直に我々を信頼し過ぎなんですよ。人を信用するタイプでもないでしょうに)
それを思う条野は、近くにいた指揮官にすら感じ取れないほど微かな、彼をよく知るものでないと分からない程度に、何時もの感情が読めない笑顔とは少し違う、苦笑いのような笑みを浮かべた。しかし、その慈愛すら感じさせる表情も直ぐに消して、彼はその場を離れた
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ふくろう(プロフ) - ありがとうございます。本当に、何度も質問して申し訳ありませんでした。すい様に満足していただける仕上がりになるよう、頑張ります。 (2022年9月13日 7時) (
レス) id: e74f0f36ba (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - ふくろうさん» はい！ありがとうございます！！執筆がんばってください……！！ (2022年9月12日 21時) (レス) id: 52ca6c35ea (このIDを非表示/違反報告)
ふくろう(プロフ) - はい！ストーリーには、少年探偵団・猟犬も入れちゃうでいいですか？ (2022年9月12日 20時) (レス) id: e74f0f36ba (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - ふくろうさん» ピアノソナタいいですね！！ではピアノソナタでお願いできますか…？ (2022年9月12日 20時) (レス) id: 52ca6c35ea (このIDを非表示/違反報告)
ふくろう(プロフ) - 個人的には【ピアノソナタ「月光」殺人事件】とかの内容の濃い事件に少年探偵団と夢主ちゃんたちを入れた新バージョンを創っても楽しいかなぁと思ってるんですけど､､､ (2022年9月12日 20時) (レス) id: e74f0f36ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふくろう | 作成日時：2022年1月15日 19時
