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私は中一の頃、交通事故に遭った。
それが原因で私は記憶喪失になった。あの頃私の心の中は、かなり不安が渦巻いていたと思う。タイミングがいいと言うべきか、その頃丁度父に転勤の話がきていたらしい。私は転校するかか否かを問われたが、転勤の話がきてるなら別にいいや、と思った。
なぜなら私には、留まる理由が無かったから。
自分は相手の事を知らないのに、相手は自分の事を知っているなんて、なんだか怖かったから。
なにより寂しさや疎外感に苛まれそうで。
だから私は、躊躇いなく転校したいと両親に伝えた。
……のだが、まさかその事故で忘れていた人の中に上司がいるなんて、誰も思わないでしょ…
しかも幼馴染
しかも初恋
『うぐぅぅぅ…情報過多…』
今度はまた別の意味で頭を抱えてしまう。
ーーー
ーー
時は小学四年生の頃まで遡る。
引っ越して来た私達はお隣さんに挨拶に行った。
初めて零くんと出会った時の第一印象はめっちゃ綺麗な男の子。同い年で金髪や青い目の子なんてテレビでしか見たこと無かったから、とにかく見惚れた。
自己紹介したけど、零くんの方はこちらを見ずに名前を言ったから地味にショックだったような気がする。
でも、私のお母さんと零くんのお母さんが仲良くなってから2人は我が家にやって来た。何を話したかはよく覚えてないが、すぐに仲良くなれた。
それから私達は一緒に過ごす時間が増えていった。私は零くんと過ごすのが楽しかったし、零くんも私によく笑いかけてくれたからお互いの家を行ったり来たりしてた。それが私にとっての当たり前だった。
零くんが小学校を卒業する日、女の子に囲まれていた。その時私は漸く零くんがモテる存在であることを知る。私の仲良い女友達・はなちゃんにそれを言うと「ずっとモテモテだったじゃん。Aにぶーい」と言われ、同時に自分の鈍感さにも気付いた。
いつものように話しかけたかったが、なんだかモヤモヤして、寂しくて、いつもそこにいたのは私なのに、なんて思ったりして、遂に話しかける事が出来なかった。
そして零くんは中学一年生。
私は小学生五年生になった。
中学に上がると、小学生の頃より宿題の量は増え、部活も始まる。当然私達の会う回数は以前より減ってしまい、この頃初めて二歳差の大きさを知る。
たった二歳差。されど二歳差。小学生と中学生。
その差を感じ、どうしようもなく寂しくなった
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お米。(プロフ) - やっちさん» 返すのが遅くなりすみませんでした!コメントありがとうございます<(_ _)> やっちさんのコメント見て「はっ!マジでそろそろ書かなヤバい」と意識が戻ってきましたありがとうございます笑 これからもボチボチ更新して行きますね! (2022年5月15日 11時) (レス) id: a1083db659 (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 今晩は。続きが読みたいです〜 (2022年4月14日 21時) (レス) @page14 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
お米。(プロフ) - 羊型の画面クリーナーさん» コメントありがとうございます!とても励みになります!暫くの間お待たせしてしまってすみません!完結まで頑張ります! (2021年8月17日 18時) (レス) id: ef08fd2dc5 (このIDを非表示/違反報告)
羊型の画面クリーナー - もどかしさで床に寝転がってバタバタしてる← (2021年8月15日 14時) (レス) id: 3429c88509 (このIDを非表示/違反報告)
棗(プロフ) - 続編おめでとうございます。待ってました!夢主ちゃんついに記憶が戻ったんですねー!早くくっつけーと思うけど色々考えちゃって伝えられない気持ちわかるーーー。早くラブラブになれー (2021年8月4日 18時) (レス) id: b56edad0a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お米。 | 作成日時:2021年7月31日 17時