第14話 ページ15
Aside
降谷さんに腕を掴まれて振り返る
A『どうしたの?私を帰すのが怖いの?』
降谷さんの顔を見てみると寂しそうな顔をしていることに気付いた
降谷「いや…」
A『よしよし、大丈夫だからね。』
降谷「ちょ、やめろっおい!」
わしゃわしゃと降谷さんの頭を撫でてあげると触りすぎた猫のように嫌がられる
頭から手を離して両頬を手で優しく包んで額をくっつける
A『寂しがり屋さんなんだよね、私はフラッと消えたりしないし殺されたりもしないように頑張るから
大丈夫だよぉ』
泣きそうな顔の降谷さんに「またね」と言って部屋から出ていく
どこだか分からないが赤井さん家の住所を地図アプリに入力して帰る
降谷さんは送っていくと言って追いかけてきたが、赤井さんと降谷さんは会わせると化学反応のように爆発するのを両者の影を見て知っている
散歩の続きをしたいんですと断ってトコトコと歩いている
空は暗くなってきていて人通りも少なくなっている
A『ポアロの人の家でゆっくりしすぎたなぁ〜』
路地裏で何かが動いたような気がして覗いてみる
A『猫ちゃん?にゃお〜ん、おいで〜』
?「あ゛ぁ゛?」
A『何だ、猫ちゃんじゃないのか〜
さよなら』
背を向けて逃げようとすれば
銃を持って威嚇するように銃口をこちらに向ける銀髪の彼
両者の影を見た時にもいた人だ
確か名前はジンさん
ジン「おい待ちやがれ、見られたんじゃあ仕方がねぇ」
振り返って聞いてみる
A『誘拐?』
ジン「そんな面倒な事はしねぇよ…殺すだけだ」
A『貴方、綺麗な髪と顔してるのね〜』
ジン「ククッこんな状況でそんな事を言うやつは初めてだな」
A『そう思わない人、可哀想
こんなに綺麗なのに』
薄らとした月明かりにキラキラと反射する髪
病人のように白い肌
パーツの整った顔
コートの下にあるであろう細い腰…やらしゲフン
ジン「命乞いのつもりか?」
A『私が死んでも悲しむのは両親と私を狙う人達だけだもん
パパとママを悲しませるのは嫌だけど、それが運命なら仕方ないよね』
ジン「生きる事に執着がないのか?」
ニヤリと笑いながら問う彼にそんな事はないと首を横に振る
ジン「てめぇを狙うやつらがいるのは何故だ?」
A『んーと、なんでだろ?』
この人に本当の事を言っては利用されてしまうと理解しているので
はぐらかす
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作者名:小鳥遊奏斗 | 作成日時:2019年7月13日 11時