【名探偵】ヒヨコに恋をする【コナン】 (ページ14)

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第13話ページ14

降谷side

今、何と言った

バーボン？

彼女をベッドに投げ捨てるとギシギシと悲鳴をあげるスプリング
気にせず彼女に跨りドスが効いた声を出す

降谷｢何故その名前を知っている｣

A『あなたザーボンっていうのね～！』

ホワホワと要領を得ない返答がかえってくる

ザーボン？あぁ、あの人気なアニメの緑のやつだったか

って違う！バ、と最初に言ったのを誤魔化した

彼女は俺がバーボンだと知っているのだ

降谷｢俺がバーボンだと何故知っているんだ。答えろ｣

銃を突き付けてみてもヘラヘラとしている彼女に不信感しか湧いてこない

むしろ、恐怖だ

一般人なら銃を突き付けられれば顔が強ばるなり、隠している事をボロボロと泣きながら喋ったりするものだ

それがどうだ、彼女は驚いた顔をしてはいるがまじまじと銃を見つめて興味津々と言ったふうに見える

不意に俺の顔を見て彼女がこう零す

A『降谷さん、いつも日本を守ってくれてありがとね？』

何故そんな事まで知っている

降谷｢お前は何者だ？｣

A『人よりものが良く見えちゃうだけの普通の人だよ～』

そこで点と点が繋がった

彼女は何かしら霊感的なものがあって、隠し事をしている人間でも全て見えてしまうのだ

だからポアロでも怯えられ目も合わせてくれなったのだ

A『降谷さん、小さい時に美人な先生と自転車の練習したんだね～心がポカポカする記憶』

ずばりと言い当てられ驚く

降谷｢そんな事まで分かるのか｣

A『うん！でもこの前怪我してるよね？これは…ほぉーーこっわ！』

慌ててAから飛び退いた

降谷｢俺を視ないでくれ…｣

A『見えちゃうんだもん
大変な仕事してるんだね、気をつけてね
そして守ってくれてありがと～』

またしても驚く

こんな言葉をかけられるのは初めてだ

降谷｢ソレは常時視えているのか？｣

赤くなったであろう顔を隠しながら聞いてみる

A『そうだね…これのせいで狙われたりするから困ってるんだけどね～』

降谷｢Aも大変なんだな｣

警戒していたはずなのに、いつの間にか絆されてお互いの距離が近くなっている

降谷｢…君は、人を魅了する力も持っているようだな｣

A『キャスバルにも言われた～！普通にしてるだけなんだけどなぁ…変？』

降谷｢変じゃないさ、いい事だ｣

A『そっか、私帰るね～？』

するりと俺の横を通り抜けていくAを帰したくなくて腕を掴んだ