月島くんと手話少女2

お風呂 ページ12

｢ただいま…｣



家に帰った僕


｢おかえり蛍｣


｢ん、お土産｣


｢東京バニャニャ！｣



母にお土産を渡し着替えを準備してシャワーを浴びに行く



｢朝も練習あったし…臭うよね…｣



合宿ではお風呂もゆっくりできなかった


やっぱり落ち着く




シャワーも浴び終わり着替える



｢あれ？｣


Tシャツを忘れてしまったのか上がなかった


仕方ない


僕はズボンを履いて上半身裸で脱衣場を出た




｢母さん、シャツな…！？｣



リビングに行くとニヤニヤしている母と赤面している彼女がいた



｢あらあら蛍くん｣



『っ…！』



｢母さんっ！｣





僕は走って自分の部屋に戻って着替えた



戻ると母と彼女が笑いながら話をしていた



｢おかえりー｣


『！』


｢…いらっしゃい｣



母は彼女の耳のことを知っている


もちろん僕との関係も


母は彼女を本当の娘のように大切にしているのだ



｢部屋行こ｣


僕は彼女の手を引く



｢じゃあお母さんは買い物にでも行こうかな｣


｢分かった｣



｢Aちゃん、今日は我が家で夕食食べていかない？｣


母さんがスマホに打ち込む


『あっ』


彼女もスマホを取り出す



“いただきます”



｢よかった、それじゃいってきます｣



｢いってらしゃい｣



“いってらしゃい”

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