恩人への対価 ページ40
学園長先生は私から出た言葉に
首を傾げつつ、そうですね…と熟考する
私が何かしようとは分かってるが
その何かが分からないオクタ三人衆も首を傾げる
そして先生がうーんうーんと頭を悩ませること数分
やっと何かを思いついたように顔を上げた
学園長「そういえば！この魔法石はドワーフ鉱山で採れたものだと聞いています。
もしあれば性質が同じだと思うので、修理できるかもしれません！」
『ではそこへ行かせてください』
学園長「はい？」
「「はあああ！！？」」
サラリとそう言えば、複数の大声が耳をつんざいた
特にうるさかったのはやはりこの三人の声だ
アズール「あなたまさかこいつらの代わりに行く気ですか！？」
ジェイド「こんな奴らを助けるなんて反対です！」
フロイド「絶対ダメ！オレも反対だかんね！！」
おい前者ふたり、お口が悪くなってるぞ
『私も学園長先生ほど優しくない。
危険な目にあったのに、タダで助けるわけじゃない』
小さく言ったその言葉に三人の抗議の声がピタリと止む
すぐに私の意図が分かったようだ
早速と言ったようにアズールから契約書を出して貰う
学園長「え、Aさん…？」
『あぁお気にせず、私が彼らの代わりにドワーフ鉱山へ行くので』
学園長「で、ですがドワーフ鉱山は既に閉山していて、
必ずしもあるというわけでは…それに何故あなたが行くのです…？」
『…実は朝の教室へ行った時、この二人に悪口を囁かれ…
それが聞こえてしまっていたので悲しくて……
だから行く代わりに、もう二度と言わないように約束させたいんです』
うるうると作り涙を浮かばせ、ダメでしょうか…？
と学園長先生を見上げれば、感動した様子で両手を口に添え
あなたって人は…と作りものじゃない涙を流した
学園長「分かりました！許可します！
本当は退学処分にしようかと考えていましたが、
優しい優しいAさんに免じて、三十枚の反省文を書くだけにしましょう！」
さらに、その契約書の証人に私がなりましょう！
と言った先生に丁寧に感謝した
あっっぶねー！！
学園長先生ってば容赦なく処分するつもりだったー！！
学園長「君たちも、異論ありませんね？」
「はいっ…！」
「すみませんでした…っ」
先生の否定させない圧力がある声で問えば
顔面蒼白の奴らは肯定し、先生にも私にも頭を何度も下げた
その後、契約書にサインした彼らの姿は…ふふっ
あまりに惨めで、笑ってしまいそうだった
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飽き性(プロフ) - 哭狼さん» ┏○"ありがとうございます！ありがとうございます！！最新話への感想もまた丁寧に細かく…！(｀；ω；´)今後もお楽しみくださいませ！ (2020年6月30日 8時) (
レス) id: efa533199f (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - コメント失礼します、魔法石を守るモンスターに攻撃では、なく話し合いで解決しようとする優しい姿勢、とても素敵で尊敬しました。読みやすく展開も想定が出来なくて続き気になりワクワクします、改めて此の真鏡の瞳という作品が大好きです！すごく面白かったですm(__)m (2020年6月29日 21時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
飽き性(プロフ) - 哭狼さん» 哭狼さんとてもご丁寧にありがとうございます…！！さらに数々の光栄なお言葉、飽き性でも頑張れますありがとうございます…！！ (2020年6月28日 3時) (レス) id: efa533199f (このIDを非表示/違反報告)
哭狼 - 飽き性さま初めまして真鏡の瞳、設定と物語が素敵で惹き込まれて一気に読んでしまいました大好きです！応援していますm(__)m (2020年6月27日 23時) (レス) id: adf4aefcff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：飽き性 | 作成日時：2020年6月2日 21時
